MetaのSNS「Threads」は、新機能の追加によりユーザー体験の向上を図っている。月間アクティブユーザー3億2000万人を抱える本プラットフォームは、関心トピックの追加機能やトピックタグの提案機能を導入し、情報の発見性を向上させた。

加えて、投稿への返信制限を強化し、フォロワーのみに返信を許可する選択肢を追加。カスタムフィードの順序変更や動画再生機能の改善も施された。さらに、政治関連コンテンツの推奨を再開し、パーソナライズの度合いを強めている。競争が激化するSNS市場で、Threadsの新戦略がユーザーにどのような影響を与えるのか注目される。


Threadsの新機能がもたらすユーザー体験の変革

Metaは、SNS「Threads」に新機能を多数導入し、利用者の関与を深める施策を打ち出した。その中でも、関心トピックの追加機能やトピックタグの提案機能は、コンテンツの発見性を向上させる狙いがある。ユーザーはプロフィールに最大10個の関心トピックを設定でき、それを通じて関連する投稿にアクセスしやすくなった。

また、新たな投稿作成時には、トレンドの話題や過去の投稿内容に基づき、適切なトピックタグを推奨するプロンプトが表示される。この機能により、ユーザー同士の関心がより明確になり、ターゲット層へのリーチも強化される可能性がある。さらに、トピックタグのデザインが刷新され、投稿の横に「ピル型」のタグが表示されることで、視認性が向上した。

こうしたアップデートは、X(旧Twitter)との差別化を意識したものと考えられる。Xは従来からハッシュタグ文化を確立しており、トレンド機能を強みにしている。Threadsがこの流れを取り入れつつも独自の方式を採用したことは、ユーザーの関心に応じた情報探索を最適化する意図があると推察される。

返信制限の強化がSNSに与える影響

Threadsは、投稿の返信制限を強化することで、ユーザーの発信環境をより安全なものにしようとしている。新たに追加された機能により、フォロワーのみに返信を許可する設定が可能になった。これは、2024年11月に導入された「引用投稿の制御」機能の拡張であり、「誰でも引用可能」「フォローしているユーザーのみ」「言及したユーザーのみ」の選択肢に続く新たな制御手段となる。

SNS上では、特定の投稿が意図せず拡散され、批判や炎上に発展することがある。特に、著名人や企業アカウントでは、意図しないユーザーの返信が殺到するケースも少なくない。そのため、特定のユーザー層に対してのみ返信を許可する仕組みは、発信者が不要なトラブルを回避するための手段となる。

一方で、過度な制限はオープンな議論の機会を損なう可能性もある。ThreadsはXとの差別化を図る中で、よりクローズドな空間を形成しつつあるが、SNSの本質である「対話」の要素をどのように維持していくのかが今後の課題となるだろう。

政治コンテンツの推奨再開がもたらす懸念

Metaは、2024年の米大統領選挙期間中に停止していた政治コンテンツの推奨を、よりパーソナライズされた形で再開した。これにより、Threadsではユーザーの関心に基づき、政治や市民関連の投稿がフィードに表示される仕組みが導入された。

選挙期間中、MetaはInstagramやThreadsにおける政治コンテンツの推奨を停止し、中立性の維持を図った。しかし、選挙終了後にこの方針が転換された背景には、政治的議論の場としてのSNSの役割が改めて評価されたことがあると考えられる。また、MetaのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏は、ファクトチェックプログラムの廃止を発表し、今後はコミュニティのモデレーションに依存する方針を示している。

この変化は、ユーザーの政治的見解を強化する一方で、異なる意見に触れる機会を減少させる可能性がある。Threadsのアルゴリズムがどのように働くかによっては、政治的バイアスが生じるリスクもあるため、今後の推移が注視されるべきだろう。

Source: TechCrunch