YouTubeがiPhoneで発生している動画品質低下の問題を正式に認識し、修正に向けて対応中であることを明らかにした。多くのiOSユーザーが、再生開始時に144pや360pの低解像度で表示される現象を報告しており、SNS上では不満の声が広がっていた。

YouTubeは公式サポートページで、強力なインターネット環境でも低画質での再生が発生する問題を確認し、現在調査を進めていると説明。特にプレミアム会員にも影響が及んでいる点が注目されている。一方、広告ブロック対策との関連を疑う声もあり、ユーザー間で議論が活発化している。

YouTubeが認めたiPhoneの動画品質問題 具体的な影響とユーザーの声

YouTubeはiOS端末で発生している動画品質の低下について、公式サポートページで問題を認識していると発表した。特に、Wi-Fiや5G環境でも144pや360pの解像度で再生される現象が確認されており、視聴者に大きな影響を与えている。加えて、高解像度に手動で変更してもバッファリングが発生するケースがあり、快適な視聴が困難になっている。

この問題に対し、SNS上では多くのユーザーが不満を表明している。X(旧Twitter)では「プレミアム会員なのに動画が低画質で始まり、数十秒待たなければならない」といった投稿が相次ぎ、Redditでも同様の現象を訴えるスレッドが多数立てられた。YouTube Shortsにおいても画質低下が発生しているとの報告があり、短尺動画でも問題の影響を受けていることが分かる。

YouTubeは「積極的に調査中」としているが、明確な解決策や修正時期には言及していない。このため、一部のユーザーからは「Googleがプレミアム会員の価値を下げているのではないか」といった懸念も出ている。特に、プレミアム会員であっても広告が再生されたり、品質低下の影響を受けたりする事例が確認されており、問題の根本的な原因に関心が集まっている。

YouTubeの広告ブロック対策との関連性と問題の背景

今回の画質低下問題は、YouTubeが広告ブロック対策を強化したタイミングと重なっている。YouTubeは近年、広告ブロック用のプラグインを利用するユーザーに対し、視聴制限を設ける方針を強めてきた。これにより、広告ブロックを有効にしていると再生が停止したり、特定の機能が制限されたりするケースが確認されている。

一方で、広告ブロックを利用していないプレミアム会員にも画質低下の影響が及んでいる点が注目される。YouTube Premiumは広告なしでの視聴を提供する有料サービスであり、本来であれば動画品質に影響を受ける理由はないはずだ。しかし、SNS上では「広告対策の影響で、意図せずプレミアム会員の体験が低下しているのではないか」という疑問の声が上がっている。

YouTube側はこの問題が広告ブロック対策と関連しているかどうかについては言及していない。しかし、GoogleはYouTube Premiumの加入者増加を目指し、2024年には60秒間スキップ不可の広告を導入するなど、広告収益強化に向けた施策を相次いで実施している。今回の問題が技術的な不具合なのか、それとも何らかの仕様変更の影響なのか、今後の公式発表に注目が集まる。

Source:Dexerto