Microsoftは、一部のPCがWindows 11 24H2へアップデートできなかった問題を解決した。この障害は、ゲーム「Asphalt 8: Airborne」がインストールされた環境で発生していたもので、アップデート後にゲームが応答しなくなる不具合が確認されていた。

この問題を受けてMicrosoftは、該当PCへの24H2配信を一時的に停止していたが、Neowinの報道によると、同社はこのブロックを正式に解除したという。更新の適用には最大48時間を要するが、PCを再起動することで即時反映される可能性がある。

なお、Windows 11 24H2では過去にもUSBスキャナーやプリンター、AutoCADの古いバージョンが原因でアップデートが制限されていた。今後もMicrosoftは各種障害の解決とブロック解除を進めるとみられる。


Microsoftが解除した更新ブロックの詳細と影響

Microsoftは、Windows 11 24H2へのアップデートが一部のPCに提供されなかった原因として、ゲーム「Asphalt 8: Airborne」が関与していたことを明らかにした。このゲームがインストールされた環境では、24H2へのアップデート後にゲームが応答しなくなり、頻繁な再起動が必要になる不具合が発生していた。

これを受け、Microsoftは「セーフガードホールド(ID 52796746)」を適用し、該当するPCへのアップデート提供を一時的に停止していた。しかし、Neowinの報道によると、Microsoftはこの問題を修正し、ブロックを解除した。これにより、当該PCユーザーはWindows Update経由で24H2へのアップデートが可能となる。

なお、更新の適用が反映されるまで最大48時間かかる場合があるが、PCを再起動することで更新が即時適用される可能性がある。このブロック解除により、影響を受けていたユーザーはようやく最新のWindows環境を利用できることとなる。

Windows 11 24H2の過去の更新ブロック事例と共通点

今回のゲーム関連のブロックは、Windows 11 24H2で発生した唯一の更新停止事例ではない。過去には、2023年12月にUSBスキャナーやプリンターの使用環境、2024年2月には古いバージョンのAutoCADが原因で、一部のPCがアップデートを受けられない状況となっていた。

これらの事例に共通するのは、特定のアプリケーションやデバイスドライバが、Windows 11 24H2との互換性問題を引き起こしていた点である。Microsoftはこのような問題を防ぐためにセーフガードホールドを適用し、不具合を解消した上でアップデートの提供を再開するという対応を取っている。

今回の「Asphalt 8: Airborne」のケースも同様のプロセスを経て解決されたが、Windows 11 24H2における互換性問題は今後も発生する可能性がある。Microsoftがどのようにこれらの問題を管理し、よりスムーズなアップデート提供を実現するのかが注目される。

Microsoftのアップデート管理戦略と今後の展望

Microsoftは、Windowsの大型アップデートに際して、互換性の問題が発生し得る環境に対して事前に更新ブロックを適用することで、不具合の拡大を防いでいる。これはユーザー体験を損なわないための施策であるが、一方で影響を受けたユーザーからは「いつアップデートできるのか不透明」との不満も聞かれる。

今回のケースでは、ブロック解除までに一定の時間を要したが、PCの再起動で更新が早まる可能性が示された点は重要である。今後、Microsoftがより迅速に互換性問題を特定し、ブロックを解除する仕組みを整えることが求められるだろう。

また、過去の事例を見る限り、ソフトウェアやドライバとの相性問題は今後も継続する可能性が高い。MicrosoftはAIを活用したトラブル検出や、より精密なアップデート管理を強化することで、こうした問題の迅速な対応を進めていくとみられる。

Source: PCWorld