Nvidiaが公開したGame Ready Driver「572.83」において、DisplayPort接続時やWindows 11起動時に画面が真っ黒になる不具合が再発している。この問題は過去バージョン「572.16」以降から続く既知のバグであり、最新ドライバーでも解消されておらず、Reddit上でも多数の被害報告が挙がっている。
対象は新たに対応したRTX 5000シリーズにとどまらず旧型GPUにも及んでおり、新作ゲームやDLSS 4対応を優先するか、安定性を取ってロールバックを選ぶかの判断を迫られている。
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ドライバー「572.83」におけるブラックスクリーン問題の実態と影響範囲

Nvidiaが公開した最新のGame Ready Driver「572.83」は、RTX 5090、5080、5070 TiノートPCへの対応と、新作タイトル向けのDLSS 4 Overrideサポートを含むアップデートである。
しかし、DisplayPort経由での接続環境や、Windows 11の起動時にブラックスクリーンが発生する不具合が依然として残されており、ユーザーの間で大きな混乱を招いている。Redditなどのコミュニティでは、アップデート直後から画面が真っ黒になり、再起動が必要になるといった報告が相次いでいる。
この問題は、DLSS 4の初期実装時にリリースされたバージョン「572.16」以降から断続的に報告されていたものであり、Nvidiaは数度にわたり修正を試みてきたが、抜本的な解消には至っていない。特に深刻なのは、影響が最新のRTX 5000シリーズにとどまらず、旧世代のRTX GPUにも及んでいる点である。
これにより、ゲーミング環境の安定性を重視するユーザーの多くが、ドライバーのロールバックを余儀なくされている。
一方で、『Assassin’s Creed Shadows』や『The Last of Us Part 2』といった注目タイトルの快適な動作には「572.83」が不可欠となっており、DLSS 4対応を求めるユーザーは不具合を承知の上で導入せざるを得ない。新旧両方のGPUユーザーにとって、機能性と安定性のどちらを優先するかが問われる状況となっている。
アップデートのジレンマとドライバー開発体制への疑念
Game Ready Driver「572.83」は、新たなGPUとゲームタイトルの最適化に対応する意義深いリリースであるにもかかわらず、複数バージョンにわたり同一の不具合を引き継いでいるという点で、Nvidiaの品質管理体制に対する不信感を拭えない。
DisplayPortに起因する黒画面の問題は、症状が明確で再現性もあるとされながら、恒久的な修正に至っていない。その結果、ユーザーは更新のたびにハードリブートやトラブルシューティングを強いられており、ドライバー開発の根幹に構造的な問題を抱えている可能性も否定できない。
本来、Game Ready Driverは新作ゲームの発売に合わせて迅速に最適化を図るべきものであり、RTX 5000シリーズやBlackwell GPU搭載ノートの登場によって期待は高まっていた。だが、機能面の進化に比して安定性の担保が不十分である現状は、Nvidiaのリリースサイクルそのものの見直しを求める声を高めている。
アップデートによる不具合を回避するために旧版ドライバーへロールバックせざるを得ない状況が常態化すれば、新技術導入の意義が薄れ、信頼性の低下を招くのは避けられない。
とりわけ、最新機能を試す選択肢が実質的に不具合リスクと引き換えになっている点で、開発側のテスト体制やフィードバック対応の在り方にも再考が求められる。高度化するGPU機能と、安定性確保のバランスをいかに保つかが、今後の競争力を左右する鍵となる。