米ゲーム小売大手GameStop(ティッカー:GME)は、3月25日に予定される第4四半期決算を前に株価が上昇しており、市場の注目を集めている。SNS「X」では、カタールの著名テック投資家スルタン・アルマアディード氏との提携の噂が拡散しており、CEOがすでに現地で面会したとの情報も交錯している。

ウォール街では3四半期連続の黒字予想が示されているものの、売上と利益の減少見通しが重くのしかかる中で、提携の正式発表やビットコイン投資の可能性が決算の焦点となりそうだ。先月にはCEOがMicroStrategy会長マイケル・セイラー氏との写真を投稿し、仮想通貨への関心を示唆する動きも見られた。

GME株は依然として高ボラティリティの域を出ないが、今四半期には125%の利益成長も予測されており、高リスクを許容する投資家の間で関心が再燃している。


カタール投資家との提携観測が決算発表の焦点に

GameStop(GME)の第4四半期決算が発表される3月25日を前に、市場ではカタールのテクノロジー投資家スルタン・アルマアディード氏との関係が注目を集めている。同氏とGameStopの提携が噂される中、CEOライアン・コーエン氏がすでにカタールで面会したとの未確認情報も浮上しており、決算説明会での発表内容に期待が高まっている。

アルマアディード氏は中東を拠点とする新興テック企業への出資実績を持ち、保守的な米小売企業との提携は異例である。仮にGameStopとの戦略的提携が進めば、GMEの企業イメージと投資家の評価は大きく変容する可能性がある。これにより、業績悪化への懸念が一時的に後景に退く構図も想定されるが、現時点での情報は憶測の域を出ない。

今回の決算が単なる数字の報告にとどまらず、経営方針転換や新たな成長戦略の布石となるかどうかは、GameStopが市場との信頼関係をどのように構築するかにかかっている。

仮想通貨への関心が示唆する資産運用戦略の変化

GameStopが45億ドル規模の現金保有を背景に、新たな投資先としてビットコインへのエクスポージャーを検討している可能性が取り沙汰されている。先月、CEOのライアン・コーエン氏がMicroStrategy会長マイケル・セイラー氏とのツーショットをSNSに投稿し、市場関係者の間で仮想通貨への関与を示唆するものと受け止められた。

MicroStrategyは企業としてビットコインに大規模投資を行ってきた前例があり、同氏との接点は単なる偶然ではないとの見方もある。GameStopがビットコインを保有資産として選択するのであれば、それは単なる事業多角化ではなく、資産運用方針の根本的な転換を意味する。

もっとも、現時点ではあくまで推測の域にとどまり、実際にビットコインへの投資を行うかどうかは不透明である。ただ、保守的な事業構造を抱えてきたGameStopが新たなリスク資産に目を向けているとすれば、それは業績悪化を乗り越えるための攻めの姿勢の一端とみることもできる。

株価動向と収益予測が示す市場の分裂的評価

ウォール街のアナリストは、GameStopが第4四半期において3四半期連続の黒字を計上すると予測している。具体的にはEPS0.09ドル、売上高14億8000万ドルとされており、前年同期のEPS0.22ドル、売上高17億9000万ドルからの減少が見込まれる。この業績の縮小は、伝統的小売業としての成長限界を如実に示している。

一方、GME株は今四半期に125%の利益成長が期待されており、決算直前のタイミングで株価が上昇傾向にあることは、投資家の期待感を如実に反映している。ただし、GME株は52週高値から62.5%下落した水準にあり、依然として高いボラティリティが伴う投資対象である点は見逃せない。

このように、収益見通しと株式評価が乖離している構図は、GMEが企業としての中長期的な成長戦略を明確に示せていない現状を物語っている。3月25日の決算発表は、この不均衡を市場がどう受け止めるかを測る重要なリトマス試験紙となる。

Source:Barchart