ビットコインが83,000ドル台に下落した現在、暗号資産アナリストMags氏は、相対力指数(RSI)と過去の反発履歴から、今後64%の上昇余地があると分析した。特に週足RSIのレベル45が過去2回、100%超の反発を示現したことに注目が集まる。

また、フィボナッチ拡張のレベル1.618も一致しており、価格は128,000ドルへの到達も視野に入る。市場の「極端な恐怖」は短期反発の前兆となる傾向があり、強気転換の可能性を示唆する指標が重なっている。

ビットコインは現在、83,913ドルで取引されており、テクニカルと心理的要因が新たな上昇局面の鍵を握ると見られている。

RSIとフィボナッチが示す上昇余地 128,000ドル到達の根拠

暗号資産アナリストMags氏は、ビットコインの週足RSIがレベル45付近で再び下げ止まったことを根拠に、短期的な反発の可能性を示唆している。過去には、RSIがこの水準に到達した局面で2度の大規模な反騰が確認されており、1回目は25,000ドルから73,100ドルへの193%の上昇、2回目は52,000ドルから109,400ドルへの107%の上昇となった。現在の価格は83,913ドルで、第三のテストが進行中である。

加えて、フィボナッチ拡張1.618が128,000ドル付近に位置している点も注目される。この水準は、過去の高値更新時にも機能してきた重要な目安であり、RSIとの整合性が相場の方向性を裏付けている。Mags氏は、下降トレンドラインを回復するだけでも64%の上昇が見込めると述べており、テクニカルな根拠に基づく強気見通しが市場の一部に共有されつつある。

もっとも、これらの数値が絶対的な指標であるとは限らず、支持線の維持と出来高の推移によって状況は変動し得る。したがって、技術的分析はあくまで一つの視点に過ぎず、過去の事例が必ずしも再現されるとは断定できない。

投資家心理と価格反転の関係 極端な恐怖が示す相場の転換点

現在、ビットコイン市場における「恐怖と欲望指数(Fear and Greed Index)」は「極端な恐怖(Extreme Fear)」の水準に再突入している。価格が87,000ドルから下落し、83,000ドル台まで落ち込んだことがこの心理指標を圧迫しており、投資家の多くが先行きに対して慎重になっている。

しかしながら、Mags氏は過去のパターンから、「極端な恐怖」がむしろ強い価格反転の前兆となる可能性に言及している。

実際、2024年9月にこの指数が同水準に達した際、ビットコインは54,000ドルから102%以上の急騰を記録した。現在と同様の心理状態が再び市場に訪れていることは、短期的な買い場が形成されつつある兆しとも読み取れる。群集心理が極端に振れた局面こそ、相場が転換する契機となるという構造が過去のデータにも現れている。

とはいえ、現在の価格帯が本当に底値圏であるかどうかを判断するには、恐怖指数だけでは不十分である。市場全体のセンチメント、出来高の推移、マクロ経済要因との連動性なども総合的に分析する必要があり、指標のみに依存する判断は危うさも孕んでいる。極端な心理状況はチャンスである一方、冷静な観察が求められる。

Source:Bitcoinist.com