GoogleがAndroidの新機能「Parallel Module Loading(並列モジュール読み込み)」のテストを開始し、Pixel 10の読み込み時間が約30%短縮される可能性が報じられた。Androidオープンソースプロジェクト上で確認されたこの変更は、主に起動時の初期化プロセスに影響を与えるとされる。

Pixel Foldでのテストでは25%の短縮が観測されており、パフォーマンス改善が複数デバイスに波及する可能性もある。新技術の導入時期は未定だが、3月中に試験実装されたことから、今後のAndroid 16に組み込まれる可能性も否定できない。

並列モジュール読み込みがもたらす起動時間30%短縮の仕組み

GoogleがPixel 10向けに開発中の「Parallel Module Loading(並列モジュール読み込み)」は、従来の直列的な処理構造とは異なり、複数の初期化プロセスを同時に実行できる構造へと刷新する取り組みである。Androidオープンソースプロジェクトの記述によれば、この仕組みによって、Pixel 10では起動時の読み込み時間が約30%短縮される可能性が示された。

実際にPixel Foldを対象としたテストでも25%の短縮が確認されており、この技術の応用範囲はPixel 10にとどまらないことがうかがえる。また、読み込みプロセスの高速化は主にOSの起動直後の初期段階に作用するという。Android特有の多段階構造を並列処理で補完することで、処理の渋滞を防ぎ、よりスムーズな起動体験を目指している形だ。

ただし、GoogleのMishaal Rahman氏も指摘している通り、これが最終的な全体起動時間にどの程度寄与するかは現時点で不明である。したがって、30%という数字は部分的な処理に限定された結果である可能性があり、使用感全体にどこまで影響を及ぼすかは、今後の実装状況によって変動しうると見られる。

Pixie搭載やカメラ強化などハードとソフトが交差するPixel 10の進化

Pixel 10では、新たなAIアシスタント「Pixie」の搭載が取り沙汰されており、これはGoogle独自のAI機能をさらに深化させる試みと見られている。このPixieは、ユーザーが使用するアプリ間で情報を連携させるクロスコミュニケーション機能や、メタデータを元にした行動予測機能などを備えており、従来のGoogleアシスタントとは一線を画す設計となる可能性がある。

また、3月上旬に流出したPixel 10シリーズのレンダリング画像からは、これまでのPixel 9シリーズに似た丸みを帯びたエッジを維持しつつ、ベースモデルにおいてもデュアルカメラからトリプルカメラへの拡張が検討されているという観測も浮上した。これにより、ソフト面の進化に加えてハードウェアの機能強化も進む構図となっている。

一方で、ハードウェア全体の設計には大きな変更は加えられないとの見方が強く、進化の本質は見た目の刷新ではなく、内側の体験向上に重きが置かれているとも言える。高速起動とAI機能の充実によって、Pixel 10は次世代スマートフォンとしての立ち位置を着実に固めつつある。

Android 16への組み込みの可能性と、今後の展開に注目が集まる理由

今回の「並列モジュール読み込み」は3月にテストされたばかりであることから、今後のAndroid 16アップデートでの採用が検討されているのではないかという声もある。ただし、正式な採用やPixel 10以外への展開については、現段階で確定した情報はない。

仮にAndroid 16でこの機能が標準実装されれば、Googleの最新フラッグシップだけでなく、対応デバイス全体のパフォーマンス向上が期待できる。ただし、並列処理に適したハードウェア構成を必要とする可能性もあるため、恩恵を受けるのは一部の最新端末に限られるという見方もある。

今後の注目点としては、PixieのようなAI機能と、AndroidのOSレベルでの最適化がどのように連携していくかである。ハードとソフトの境界をまたいだ統合的な改良が続くならば、Pixel 10は起動の速さや使い勝手においても一歩先を行くモデルとなる可能性がある。Googleの次の一手に期待が高まる。

Source:Android Central