Google Pixelで設定したアラームが突然作動しなくなる不具合がReddit上で複数報告されている。Pixel 9を含む機種で、平日に繰り返し設定されたアラームが一切鳴らず、通知すら表示されなかったケースもある。中には、過去の時刻のアラームが「これから鳴る」と表示される異常動作も確認された。

影響はPixel端末に限定されない可能性があり、Android 15を搭載したOnePlusでも同様の症状が見られたとの報告もある。ただし全ユーザーに共通する問題ではないとみられ、現時点でGoogleから公式の見解や修正パッチは発表されていない。

Pixel 9を含む複数機種でアラームが沈黙 Redditで続出する報告

Pixelシリーズの一部端末において、アラームが設定時間になっても鳴動しない問題が発生している。Redditのr/GooglePixelスレッドでは、Pixel 9ユーザーを中心に、「定期的に設定していた平日用アラームが作動しなかった」「Android側からの通知もなく気付けなかった」などの報告が相次いでいる。さらに、過去の時間のアラームが「これから鳴る予定」と表示されるケースもあり、端末が現在時刻を正しく認識していないような挙動も見られるという。

これらの事例は単なる操作ミスや設定の問題とは考えにくく、同様の不具合に直面したユーザーが複数いる点から、特定の条件下でアラーム機能が正常に動作しないバグが潜んでいる可能性がある。なお、Pixel以外でもAndroid 15上で動作するGoogle製の「時計アプリ」に関連するトラブルが、OnePlus端末で確認されているとの報告もあるが、Android Authorityはこの問題を再現できていないと伝えている。したがって、すべての端末やユーザーに共通する障害ではないとみられる。

一見地味ながら、日常生活に直結するアラーム機能の不具合は、その影響が軽視できない。特に通勤や予定管理にスマートフォンを頼る人々にとっては、目覚ましが機能しないというのは致命的な問題となるだろう。

時計アプリの信頼性に再び疑問 過去にも繰り返されたアラーム関連のトラブル

今回のPixelにおけるアラーム不具合は突発的な事象のように見えるが、Googleの「時計アプリ」やアシスタント機能を巡る過去のトラブルを踏まえると、信頼性の面で根本的な課題が残されているように映る。2023年には、保存済みのアラームが予告なく消えるバグが報告され、Googleもその存在を認めている。また、Googleアシスタントがアラームを意図せず早く止めてしまうケースや、Pixel Watchでアラームが指定時刻より早く、あるいは遅れて鳴るといった不具合も指摘されてきた。

今回の問題はそれらとは内容が異なるものの、同一のアプリや連携機能に由来している可能性も否定できない。とりわけ、時間の認識に異常があるような報告が出ている点は、システムレベルの時刻同期処理やアラーム管理機構に何らかの齟齬が生じていることを示唆しているかもしれない。Googleからの公式な声明や修正対応は現時点で確認されておらず、事象の発生条件や範囲も曖昧なままである。

Apple製品にも過去に同様の問題が発生しており、iOS搭載端末でアラームが鳴らない現象が2023年に報告されていることから、特定のプラットフォーム固有の問題ではなく、スマートフォンにおけるアラーム機能全体の安定性が改めて問われる状況にあるといえる。

日常に支障をきたすなら代替策の検討を スマートデバイス依存の盲点

スマートフォンを目覚まし代わりに使う生活が定着した今、アラームが鳴らないという事態は単なる不便さを超え、予定の破綻や信用問題にまで発展しかねない。今回のPixelにおける不具合は、スマートフォンが持つ「当たり前の機能」が確実に動作しないリスクを明らかにした。特に、平日に繰り返し設定されていたアラームが一切機能しないという報告や、複数のアラームがすべて鳴らなかったというケースは、万が一に備えた冗長設定すら無力であることを示している。

こうした状況を受け、Googleの時計アプリが修正されるまでの暫定的な対策として、他社製のアラームアプリや別のデバイスの併用が有効とされる。実際、スマートスピーカーなど、Google Clockとは独立した環境でアラームを設定すれば、リスクを分散できる。さらには、物理的な目覚まし時計を用いることで、ソフトウェア依存から一時的に脱するという方法も再評価されつつある。

アラーム機能は日常の中で当たり前に頼っている存在であり、その動作が保証されない状況は想像以上にストレスを伴う。スマートデバイスに依存しきった生活の中で、自らを守るための選択肢を複数確保しておくことが求められている。

Source:Lifehacker