Googleの新型スマートフォン「Pixel 9a」には、RAMが8GBに制限されている影響で、「Gemini Nano XXS」と呼ばれる小型AIモデルが搭載されていることが報じられた。これは上位モデルに見られるAI機能の一部を省略する形で実装されたもので、Call NotesやPixel Screenshotsなどの主要機能が非対応となっている。

Pixel 9aはGemini LiveやMagic Editorなどの一部AI機能に対応するが、それらも「必要なときのみ読み込まれる」設計で、同時使用時の安定性に課題が残る可能性がある。さらに通信機能面では旧型Exynos 5300モデムを採用しており、衛星通信非対応や電波・バッテリーに関する懸念も指摘されている。

手頃な価格帯を維持するための設計選択が、AI体験や通信品質にどこまで影響するか、今後のユーザー評価が注目される。

Gemini Nano XXSの搭載理由と削減されたAI機能の実態

Pixel 9aに搭載された「Gemini Nano XXS」は、GoogleのAI技術を縮小した限定バージョンである。その採用背景には、Pixel 9aのRAM容量が8GBにとどまっていることがある。これはPixel 9シリーズの上位機種と比較してメモリリソースに余裕がないことを意味し、Googleはその制限内で動作可能なAI機能の選別を余儀なくされた。

実際、Pixel 9aではCall NotesやPixel Screenshotsといった機能が省かれている。これらは音声認識や画面解析といった高度な処理を要するため、Gemini Nano XXSの演算能力では対応が困難だったとみられる。また、Googleが製品ページ上でこれらの非搭載機能を明示していない点も指摘されており、購入前の判断材料としては情報が不足している状況だ。

一方で、Pixel 9aはRecorderによる音声の要約機能や、Magic Editorを含む一部の写真関連AIには対応している。ただし、これらも「必要なときにのみ読み込まれる」仕組みであり、常時稼働型ではない。結果として、上位機種と同様の体験は提供されない可能性が高い。

Exynos 5300の採用がもたらす通信面での懸念

Pixel 9aには、Pixel 9シリーズで採用されているExynos 5400ではなく、旧世代のExynos 5300モデムが搭載されている。これにより、最新の衛星通信機能は利用できず、都市部以外での通信安定性に影響を与える可能性がある。また、このモデムは過去のPixel 8シリーズでも使われていたが、その際には電波受信の不安定さや、バッテリーの消耗が激しいという報告もあった。

Exynos 5300の性能は世代的に見ても最新とは言い難く、通信速度や省電力性において期待しすぎるべきではない。5G通信が前提となる現代のモバイル環境では、このモデムの選定はあくまでコスト面を優先した結果と見られる。一方で、通勤通学や日常的な利用で大きな支障が出るとは限らず、使用スタイルによっては問題にならないケースも考えられる。

ただし、これまでの実績を踏まえると、通信品質を重視する層にとっては注意すべきポイントであり、購入前には他のPixel機種との仕様比較が欠かせないだろう。全体としては、価格を抑えた分、通信性能において割り切りが求められる構成である。

Source:Android Central