Microsoftは、2025年10月14日をもってWindows 10向けOneNoteアプリのサポートを終了すると正式に発表した。Microsoft 365メッセージセンターの通知によれば、同社は最新機能とセキュリティ強化のため、Microsoft 365版OneNoteへの全面的な移行を強く推奨している。

2025年6月以降は意図的に同期のパフォーマンスが低下し始め、7月にはアプリ内バナーで移行を促す通知も表示される予定。これにより、旧アプリ利用者に対して段階的に移行を促す姿勢が明確になった。

現在もWindows 10版OneNoteを日常的に使用しているユーザーにとって、移行か代替アプリの検討が避けられない局面が迫っている。

2025年10月14日に完全終了へ OneNote for Windows 10の段階的フェードアウト

Microsoftは、Windows 10向けのOneNoteアプリのサポートを2025年10月14日に終了すると正式に発表した。この発表は、Neowinの報道に基づき「Microsoft 365メッセージセンターアーカイブ」に記録された通知でも確認されており、Microsoft 365ユーザーに対して直接送信された情報である。

注目すべきは、終了までのプロセスに段階的措置が設けられている点だ。2025年6月からは同期のパフォーマンスが意図的に低下し始め、続く7月からはアプリ内にバナーが表示され、移行を促す内容が直接通知される。これらの措置は、サポート終了に備えたユーザーの早期対応を引き出す狙いがあると見られる。

終了日直前まで完全な機能が維持されるわけではない点は見逃せない。6月以降のパフォーマンス低下は、単なるサポート終了以上に実用性の観点からも移行の必要性を強く印象づける。既存の使い勝手が損なわれる前に行動を起こすかどうかが、ユーザー体験を大きく左右することになる。

OneNote M365への統一方針に見るMicrosoftの意図と影響

Microsoftは今回の措置を「OneNoteを統一かつモダンな体験として進化させるため」と位置づけており、明確にWindows 10向けアプリの役割を終えたと判断している。対象となるのは従来のWindows 10アプリであり、推奨される移行先はMicrosoft 365版OneNote、すなわち「OneNote on Windows」である。

この統一は、セキュリティアップデートや新機能提供の面で一貫性を保つ狙いがある一方、ユーザーにとっては慣れ親しんだUIや軽快な動作を手放すことにもなる。とりわけ、OneNote for Windows 10のスピード感やシンプルなインターフェースに魅力を感じていた層にとって、M365版への移行は操作感の違いや同期方法の変化に戸惑う可能性がある。

一方で、今後登場する新機能やセキュリティ対策はMicrosoft 365側に集中することが確実であり、長期的な視点では移行を避けられない流れといえる。気になるのは、代替アプリに目を向ける人が増えるかどうか。ノートアプリ市場の活性化にもつながる可能性を秘めており、ユーザーの選択肢は一段と広がっていくかもしれない。

Source:XDA