Samsungが開発中の新型折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Flip FE」に、Exynos 2400または低電力版のExynos 2400eが搭載される可能性が報じられた。Exynos 2400はGalaxy S24 Ultraの一部モデルにも採用されており、4nmプロセスと10コア構成、AMD RDNA 3ベースのGPUによりAI性能と電力効率に優れる。Z Flip FEはプレミアムな体験をより手の届きやすい価格で提供する「Fan Edition」シリーズの新機種として、今年後半の登場が見込まれている。

Exynos 2400と2400eがZ Flip FEにもたらす実力とは

Galaxy Z Flip FEに搭載される可能性があるExynos 2400は、Samsungの4nmプロセスで製造された高性能チップである。このチップは、1基のCortex-X4を筆頭に、複数のCortex-A720およびCortex-A520から成る10コア構成を採用し、Xclipse 940 GPUはAMDのRDNA 3アーキテクチャに基づいて設計されている。AI処理や電力効率の面でも高評価を受けており、Galaxy S24 Ultra(特定地域向け)にも採用された実績がある。

一方、Exynos 2400eは詳細が公表されていないものの、低電力版として開発されている可能性が示唆されている。省電力性能を重視した調整がなされているとすれば、コンパクトでバッテリー容量に制約のある折りたたみ端末との相性が高いと考えられる。パフォーマンスを犠牲にせず持ち時間を延ばせる選択肢としては理にかなっている。

高性能チップの採用が現実となれば、価格を抑えながらも上位機と遜色ない使用感が期待される。ただし、最終的な搭載モデルやパフォーマンスチューニングの内容によっては、動作や電力管理に差が出る可能性もあるため、実機の挙動を見極めることが重要となる。

プレミアム体験を求める層に向けたZ Flip FEの新たな位置付け

Galaxy Z Flip FEは、Samsungの「Fan Edition」ラインに属する初の折りたたみモデルとして登場が見込まれている。これまでのFEシリーズは、上位モデルの主要機能を継承しつつ、価格を抑えたバランス型の端末として知られてきた。Z Flip FEも同様に、Galaxy Z Flip 6と同様の折りたたみ体験をより低価格で提供する戦略と見られている。

一方で、Exynos 2400シリーズの搭載が事実であれば、廉価モデルと呼ぶにはあまりにスペックが高い印象もある。特にGPUやAI処理性能が求められるアプリの利用者にとって、手頃な価格帯でこれほどの処理能力が得られるのは魅力的だ。過去のFEモデルがコストカットのために一部機能を削っていたことを考えると、今回は性能面での妥協が少ない構成となる可能性がある。

その一方で、ディスプレイやカメラ、バッテリー容量といった周辺要素で差別化を図る可能性も残る。価格を抑えるためには、どこかで調整が入るのは避けられない。とはいえ、折りたたみ機への敷居が下がることで、これまで二の足を踏んでいた層が手に取りやすくなる効果は大きい。ユーザー層の拡大に寄与するモデルとなるか、注目が集まる。

Source:Sammy Fans