S&P500が1か月で7%超下落するなど市場が揺れる中、長期投資家として知られるウォーレン・バフェットの保有銘柄に再び注目が集まっている。彼の投資会社バークシャー・ハサウェイが保有するAmazonとAmerican Expressは、2,000ドルという比較的少額の投資でも狙える有望な候補だ。
Amazonは景気後退期にも売上を伸ばしてきた実績があり、クラウド部門AWSが急成長を続けている点も見逃せない。一方、American Expressは高い収益性と有料会員比率の高さが強みで、株価が割安水準にある今こそ仕込み時との見方が出ている。
両銘柄はともに2024年に好業績を記録しており、不透明な経済環境下でも底堅いパフォーマンスを期待できる存在となっている。
AWSが支えるAmazonの安定感と成長余地

Amazonの収益構造において、クラウド事業「Amazon Web Services(AWS)」が果たす役割は極めて大きい。2024年第4四半期にはAWS単体で288億ドルの売上を計上し、Amazon全体の売上の15%を占めたうえ、営業利益では半分を担った。このクラウド事業は、AlphabetやMicrosoftといった大手との競争を制し、シェアでリードを維持している点も注目に値する。
さらに、AIを活用したクラウド需要の拡大はAWSの中長期的な追い風とされており、ゴールドマン・サックスは世界のクラウド売上が今後5年間で2兆ドルに達する可能性があると予測している。これが現実になれば、AWSが果たす役割はさらに増し、Amazonの財務体質にも厚みが加わるだろう。
株価が直近で約12%下落していることもあり、Eコマース事業のリスクが意識されがちだが、AWSの存在が業績の下支えとなっている構造を考慮すれば、今の株価水準は過小評価と見る声もある。成長性と安定収益の両輪を備えたAmazonは、不安定な相場においても注目に値する存在といえる。
American Expressの成長が示す消費行動の変化
American Expressは、2024年の通期決算で売上が前年比9%増の659億ドル、1株あたり利益(EPS)は25%増の14.01ドルという堅調な実績を残している。バークシャー・ハサウェイの保有比率でも14%とAppleに次ぐ規模を占めており、ウォーレン・バフェットの中核銘柄であることがうかがえる。
同社は2023年に1,300万人の新規カード会員を獲得しており、そのうち約75%が年会費のかかる「有料商品」であった点も特筆すべきだ。これは、消費者が割引やポイント還元といった付加価値に対して積極的に支出する傾向を示しており、従来の「節約型」から「価値重視型」への消費行動の変化を感じさせる。
2025年も売上・EPSともに2桁成長が予想されている一方で、株価は年初から9%下落しており、PERは19倍とS&P500平均の26.5倍を大きく下回る。今後の経済動向次第で消費関連株全体の評価が見直される可能性もあり、American Expressのようにブランド力と会員制度の強みを兼ね備えた企業にとっては、現状の株価水準が再評価される余地があるといえそうだ。
Source:The Motley Fool