米大手クルーズ企業Carnival Corporationは、2025年2月期第1四半期において前年同期比7.5%の増収と営業利益の倍増を達成した。さらに、フリーキャッシュフローは3億1800万ドルと黒字へ転じ、マージンは5.5%を記録。通期では純利益30%増、EBITDA10%増の見通しが示された。

株価は1月高値から約26%下落した一方、アナリスト予想による平均目標株価28.22ドルには約35%の上昇余地があるとされる。短期的には、利回り3.9%のOTMプット売却戦略など、収益性を伴う割安投資手法への関心も高まっている。

市場は同社の堅調なクルーズ需要見通しを評価しつつも、リセッションへの懸念を織り込んでいない。現在の株価水準は、慎重かつ戦略的なポジション構築の機会と捉える見方が広がっている。


第1四半期決算で収益とキャッシュフローが大幅改善 強気の通期見通しも発表

Carnival Corporationは2025年2月期第1四半期決算で、売上高を前年同期比7.5%伸ばし、営業利益を約2倍に拡大させた。特筆すべきはフリーキャッシュフローが3億1800万ドルと黒字化した点であり、売上高に対するFCFマージンも5.5%と健全な水準を確保している。前四半期(3億6600万ドル)と比較しては減少したものの、通期に向けた安定的なキャッシュ創出能力が浮き彫りとなった。

経営陣は、2025年11月期における調整後純利益を前年比30%増、調整後EBITDAを10%増と見込んでおり、旅行需要の強さを背景にリセッションの影響は視野に入れていない。これにより、アナリストによる目標株価は高水準を維持しており、Yahoo!ファイナンスやBarchart、AnaChartがそれぞれ提示する予測を平均すると28.22ドルに達する。現在の終値20.94ドルとの乖離は約35%に及ぶ。

短期的な業績改善にとどまらず、クルーズ業界全体の回復基調を的確に捉えた同社の姿勢は、財務の健全性を裏付けるものとして評価されている。市場の信頼感は依然として揺るがず、堅調な業績が今後の株価動向にどのような影響を及ぼすか注目される。

割安株戦略としてのOTMプット売却 利回りとリスクのバランスに着目

Carnival株は1月30日の高値28.49ドルから下落を続け、3月21日時点では20.94ドルに落ち着いている。こうした株価水準に対し、注目されているのがアウト・オブ・ザ・マネー(OTM)プットオプションを活用した割安株へのアプローチである。具体的には、4月25日満期の行使価格20ドルのプットを売却することで、1枚あたり78セントのプレミアムが得られ、これは月利換算で3.9%に相当する。

仮に証券口座に2,000ドルを担保として預け、このプットを1枚売却すれば、即座に78ドルの収入が得られることになる。損益分岐点は19.22ドルで、現在株価より8.2%低いため、一定の下落を見込んでも許容範囲内となる設計だ。より慎重な投資家には、行使価格19.50ドルのプットも選択肢として有効であり、こちらはプレミアムが53セント、利回り2.71%でリスクはやや抑えられる。

もっとも、この戦略は株価が急落した場合に強制的に株を買わされる可能性を内包する。リスクヘッジとしては、ロングプットの組み合わせや、損失ポジションの「ロールオーバー」、カバードコール戦略などが考慮されるべきである。短期収益の追求と保守的ポジションの両立を図るには、相場動向に対する慎重な観察と、柔軟な戦術変更が不可欠である。

Source: Barchart.com