Acerは中国市場にて新型ノートPC「Go Air」を発表した。重量約1kgのマグネシウム-アルミ合金製ボディに、Intel Core 5 210HまたはCore 7 240Hを搭載し、最大32GBメモリと1TB SSDという高性能構成を実現。2240×1400の高解像度IPSディスプレイや3基のUSB Type-Cポートなど、実用性と携帯性を両立した設計が特徴である。

MacBook Airの代替機として位置付けられた本機は、ゲーム用途を排し、学業や業務に特化した設計思想を感じさせる。価格は約730〜785ドルで、中国限定で先行販売中。グローバル展開は未定だが、軽量かつ高性能な選択肢として注目が集まる可能性がある。

14型軽量ノートの実力 Core Ultraと最大32GBメモリが生む処理性能

Acer Go Airは、重量約1kgというモバイル用途に特化した軽量設計にありながら、Intel Core UltraシリーズであるCore 5 210HおよびCore 7 240Hを選択可能とし、最大32GBのLPDDR5メモリと1TBのSSDを搭載できるという点で、従来の薄型ノートの性能水準を一段押し上げている。

特に処理能力においては、日常業務から開発用途まで対応できる柔軟性を持ち、同価格帯のノートPCとは一線を画すスペック構成といえる。また、ディスプレイは2240×1400のIPSパネルで、sRGBを100%カバーするとされており、一般的な事務用途を超えた色再現性が求められるクリエイティブな作業にも対応可能と見られる。

さらにヒンジは180度の開閉が可能で、対面共有やプレゼンテーションの場でも柔軟な利用が想定される。これらの仕様は、単に軽いだけでなく、モバイル環境でも高水準の作業環境を維持したい層にとって、有力な選択肢となる。

性能と機能のバランスから見れば、Go Airは従来の軽量ノートの限界を押し広げた存在として位置づけられるが、その一方で、高性能を維持するための放熱設計やバッテリー持続時間など、実使用環境での評価が今後の鍵を握る可能性もある。

周辺機器との親和性と拡張性 3基のUSB-CとHDMI搭載の意味

Acer Go Airは、拡張性においても抜かりがない構成となっている。搭載されているインターフェースは、USB Type-Cが3基、HDMI 2.0が1基、さらにUSB 3.2 Gen 1ポートが1基とされており、従来のMacBook Airのように拡張ポートが限られるモデルと比較すると、接続性の自由度において優位性が見られる。

これにより、外部ディスプレイとの接続やドッキングステーション、ストレージデバイスの同時利用が実現しやすく、実務での柔軟性が高まる。USB Type-Cによる充電にも対応しており、専用アダプタに縛られない汎用的な電源運用が可能である点は、外出先での利用においても機動性の高さを後押しする。

一方で、有線LANポートが省略され、WiFi 6による無線接続が前提とされている点には留意が必要だ。現時点で最新のWiFi 7には非対応であることから、ネットワーク安定性や速度を重視する場面では選定に注意を要する。

以上を踏まえると、Acer Go Airは、モビリティを重視しつつも、出張先や外部オフィスでの実務において接続性を損なわない構成を重視した設計となっており、単なる軽量機ではなく「即戦力」のツールとしての性格を強めている。

Source:NotebookCheck