中国の3C認証データベースにて、モデル番号「iPA2575」として新型タブレット「iQOO Pad 3 Pro」が登録された。66W急速充電や12.95インチ・3.1K解像度のLCDディスプレイ、12,000mAhの大容量バッテリーなどが確認されている。

注目すべきは、搭載が噂される未発表のMediaTek製チップセット「Dimensity 9400 Plus」であり、これは2024年10月に発表された「Dimensity 9400」のオーバークロック版と見られている。同チップは、4月11日に予定される「Dimensity Developer Conference」で正式発表される可能性がある。

iQOO Pad 3 Proは、Vivoが来月発表予定のVivo Pad 4 Proとほぼ同構成とされ、8GBから16GBまでのRAM構成や13MPのリアカメラなど、上位機種としてのスペックが揃っている。

Dimensity 9400 Plus搭載の可能性が示す次世代タブレットの性能像

iQOO Pad 3 Proに関する3C認証情報により、66W急速充電と12,000mAhの大容量バッテリー、12.95インチの3.1K解像度LCDパネル、8MPフロント・13MPリアカメラといった具体的な仕様が明らかになった。

さらに、8GBから最大16GBのRAM構成に対応するとされ、高い処理能力とマルチタスク性能が期待されている。これらのハードウェア構成は、昨年のiQOO Pad 2 Proから一層の進化を遂げている。

最大の注目点は、未発表のMediaTek製チップセット「Dimensity 9400 Plus」が搭載される可能性である。2024年10月に発表されたDimensity 9400のオーバークロック版と目されるこのチップは、4月11日の「Dimensity Developer Conference」で正式発表されると噂されている。

昨今のタブレット市場では高性能SoCの搭載が高付加価値の鍵を握っており、iQOO Pad 3 Proはこれに対応した製品設計となっている点が注目される。

本機が同じくDimensity 9400を採用予定のVivo Pad 4 Proと仕様の多くを共有していることから、製品戦略上の連携やセグメントの差別化を意識した展開が想定される。iQOOはゲーム・エンタメ重視のブランドとしての地位を固めており、9400 Plusの性能はその狙いに沿ったものと考えられる。

Vivoとの差別化戦略とDimensityチップのラインナップが示す業界構造

2023年にはiQOO Pad 2 ProがDimensity 9300 Plusを、Vivo Pad 3 ProがDimensity 9400をそれぞれ搭載して登場しており、プロセッサの選定によって両ブランドの棲み分けが行われてきた経緯がある。

今回のiQOO Pad 3 Proが9400 Plusを採用する流れは、iQOOブランドが再び「Plus系」のチップを優先して搭載する構造を維持している点が興味深い。性能強化と発熱制御のバランスを追求した「Plus」型番の存在は、製品のターゲットに応じた技術最適化の一端といえる。

MediaTek側にとっても、こうした「Plus」チップの供給先をiQOOに限定する構図は、系列ブランド間でのポジショニング戦略と一致する。Dimensity 9400 Plusが単なる周波数向上にとどまらず、冷却効率や電力管理の最適化が含まれる可能性がある点も考慮すべき要素である。

Vivoが4月にVivo Pad 4 Proを発表予定であり、こちらはDimensity 9400の標準版を搭載するとされることから、ハードウェア構成の大部分が類似しながらも、チップ性能の差異によって市場訴求力の分離を図る狙いが透けて見える。両製品の投入時期が重なることで、タブレット市場におけるMediaTekチップの浸透と、その運用パターンの再定義が進むと見られる。

Source:TechnoSports