Microsoftは、過去にCortanaやチャームバーの起動に用いていた「Windowsキー+C」ショートカットの再活用を模索している。2023年のCortana終了後に一度は無効化された同ショートカットだが、Windows 11におけるCopilotアプリの本格導入により、復活の兆しが現れた。
最新ビルドでは「Win+C」がCopilotキーと同じ機能を果たすように設定できる文字列が発見されており、カスタマイズ可能な動作として検討されている。Microsoftは既にAlt+Spaceを使ったCopilot起動機能も提供しているが、今後の標準ショートカット変更については明言していない。
音声対話や外部アプリとの重複利用が懸念される中、自社アシスタント機能を巡るキーボード操作の最適化が試行錯誤されている状況だ。
「Win+C」の歴史的変遷と現在の仕様変更の兆候

「Win+C」ショートカットは、Windows 8ではチャームバーの呼び出し、Windows 10ではCortanaの起動に割り当てられていた。Cortanaの廃止に伴い、2023年に無効化されたが、その後もMicrosoftはこのキー操作に新たな意味を持たせようとしている。
2024年にはCopilotサイドバー起動機能として一時的に復活したが、Copilotの仕様がウェブラッパー形式から本格的なアプリ形態へと進化したことで、再びその役割は見直されている。
2025年3月に公開されたWindows 11の最新ビルドでは、「@phantomofearth」によって、設定画面上に「Windowsロゴキー+Cでの動作を選択可能」とする記述が発見された。
これにより、再びこのショートカットがアクティブ機能として導入される可能性が浮上した。現在はAlt+Spaceによる起動が標準だが、Win+CもCopilot起動の手段として選択肢に加わるか注目されている。
一連の変遷は、Microsoftがユーザーインターフェースと入力体系を継続的に最適化しようとする姿勢の表れでもある。CopilotのようなAI機能が前提となる時代において、旧来のキー操作をどのように再編するかは、今後のOS設計における重要な視点となる。
ショートカットの再割り当てが映すMicrosoftの戦略的課題
Copilotの標準ショートカットが「Alt+Space」として導入された一方で、Microsoftが「Win+C」の再活用を検討する背景には、自社製アシスタントと他アプリとの操作系統の衝突を避ける意図が読み取れる。現在、「Alt+Space」はChatGPTや他の生成AIアプリにも使われるケースがあり、競合とのショートカット重複はユーザー体験に混乱を招く可能性がある。
Microsoftは独自に設けた「Copilotキー」によってアシスタント起動を促進しているが、それだけでは十分な定着を図れないとの判断もあるかもしれない。より汎用的なキー操作として長年ユーザーに親しまれてきた「Win+C」を再活用することで、ユーザーの移行障壁を下げ、Copilotの利用率向上を狙っている可能性がある。
ただし、ショートカットの乱立は逆に操作系統の複雑化を招きかねず、UIの一貫性が問われる局面にある。ユーザーによるカスタマイズ性の向上という方向性は歓迎される一方で、企業としての設計思想が一貫していなければ、技術的進化とは裏腹に使い勝手の低下を招く恐れもある。Microsoftは今、利便性と整合性のバランスをどのように取るのかという課題に直面している。
Source:Neowin