NvidiaのGeForce GPUにおいて、複数世代にまたがるブラックスクリーンおよびシステムクラッシュの不具合が長期化している。対象はRTX 40シリーズから最新のRTX 5080にまで及び、日常使用中の突然のブラックアウトや、ゲーム中のOS全体のクラッシュが頻発しているとの報告が相次ぐ。

一部ユーザーは、問題発生源を特定のドライバーバージョンに帰しており、旧バージョンへのロールバックによって一時的な改善が見られるケースもあるが、最新タイトルの動作保証と引き換えとなっている。Cyberpunk 2077など高負荷ゲームでのクラッシュも報告されており、深刻なユーザビリティへの影響が懸念される。

多数の事例がRedditなどで共有されているにもかかわらず、Nvidiaは依然として包括的な修正方針を明示していない。高性能を謳う新型カードでも発生する本不具合への公式な対応が急務となっている。

RTX 5080にも及ぶ不具合　複数世代にわたる影響の広がり

現在確認されているブラックスクリーン問題は、RTX 40シリーズやそれ以前のモデルにとどまらず、発売間もない最新モデル「RTX 5080」にまで波及している。特にデュアルモニター環境下でのアイドル時に発生するブラックアウトや、ゲームプレイ中の突然のシステムクラッシュなど、使用状況にかかわらず深刻な不具合が継続的に報告されている状況である。

Redditを中心としたユーザー投稿には、ドライバーバージョン572での異常動作に関する報告が多数寄せられており、ロールバックによって一時的に改善する事例も存在する。しかし旧バージョンへの戻しは、最新のゲームに対する最適化や動作保証を失うリスクと表裏一体である点は看過できない。Cyberpunk 2077のような高負荷タイトルでは、ドライバーの選択がクラッシュ発生の可否に直結している。

このように複数世代かつ複数モデルにまたがる現象であるにもかかわらず、Nvidiaは依然として一貫した原因の特定および修正対応を明示していない。リリース後間もないRTX 5080ですら例外でない以上、本件はハードウェア側の設計やドライバーアーキテクチャそのものに起因する可能性を視野に入れる必要がある。

ドライバーロールバックが示す構造的課題と長期的な影響

572番台のドライバー導入以降に発生したという報告が集中していることは、Nvidiaのドライバーアップデートに内在する品質管理の課題を浮き彫りにする。新たなドライバーは通常、ゲームやシステムの安定性を向上させる目的で配信されるが、現状ではそれが逆にユーザー環境を不安定にする結果となっている。

ロールバックによって一部問題が解消されることは、現行ドライバーの一部構成に何らかの不整合が存在する可能性を示唆する。ただし、これはあくまで暫定的な対処であり、アップデートによる新機能や最適化が失われることで、ユーザーは最新ソフトウェアの性能を享受できない状況に置かれてしまう。これによりゲーマーや制作現場など、高性能環境を求める層ほど大きな支障を受ける。

さらに、複数世代での同様の症状発生は、単一バージョンの不具合にとどまらない深層的な構造的問題を抱えている可能性を排除できない。継続的な安定性の担保には、個別のパッチではなくドライバー開発工程の抜本的見直しが求められる局面に差しかかっている。

Source：PC Guide