ビッグデータ企業Palantirの株価を巡り、アナリストの見解が極端に二極化している。2025年にはかつての高値125ドルへの回復を予測する強気派がいる一方、AIブームの失速と市場の調整を背景に18ドルへの下落を警告する悲観論も根強い。

現在のPLTR株は利益の728倍、売上の71.5倍という水準で取引されており、その高評価には持続的な成長が前提となる。だが、米中関係の影響や国防予算の削減懸念など外部要因の不透明感が残る中、リスクの高い水準と見る声も多い。

Loop Capitalの125ドル予想やMonness Crespi & Hardtの18ドル予想など、アナリストによる価格目標の乖離は顕著である。平均予想84.22ドルに対して、評価の大半は慎重姿勢を崩しておらず、今後のボラティリティの高まりが予想される。

強気と弱気が極端に交錯するPalantir株の評価状況

Palantir Technologies(PLTR)の株価は2025年3月24日に96.75ドルで取引を終えたが、その評価は市場内で大きく割れている。Loop Capitalのマーク・シャペル氏は、目標株価を125ドルとする強気の立場を示す一方で、Monness Crespi & Hardtは18ドルとする極めて慎重な見方を維持している。このような極端な乖離は、同社の株価が持つ先行きの不透明さを浮き彫りにしている。

現在の株価は過去利益の728倍、売上の71.5倍に相当し、AI関連銘柄の中でも際立って高い評価を受けている。その裏には、米国政府との大型契約を軸に据えた安定収益モデルや、AI技術への市場期待がある。しかし、これらの評価は「完璧な成果」を前提としたものであり、運営面でのわずかなほころびも株価に大きな影響を及ぼしかねない。

一方、最も悲観的な18ドルという予測は、AIブームの崩壊やテックセクター全体の後退を前提とするものであるため、極端なシナリオに依存していると言える。こうした極端な予測の並存は、Palantirが現在いかに市場の思惑に左右されやすい局面にあるかを象徴している。

市場の期待と現実のギャップが生む過熱リスク

Palantirの株価は、目先の材料やマクロ経済の動向に過敏に反応する構造を強めている。とりわけ、トランプ前政権下で取り沙汰された国防予算の削減は、同社の主要顧客である政府との取引に影響を及ぼすリスクがある。また、関税を巡る市場の楽観も一時的な要因であり、持続的な株価上昇を支える根拠には乏しい。

PLTRの評価がAI技術や政府案件への依存に基づいている以上、業績の先行きは外部要因に大きく左右される。現在の高値水準は、あらゆるポジティブな前提がすでに織り込まれている状態であり、想定通りに推移しなかった場合の下落リスクは極めて高い。

評価の平均値である84.22ドルと比べても、現状の96.75ドルは過大評価の範疇にあり、市場が過度に将来への期待を織り込みすぎている可能性がある。AIブームが再燃すれば再上昇の余地もあるが、それを支える具体的な業績や契約実績がなければ、期待だけが先行する形となり調整圧力は強まる。

アナリスト評価と投資行動の乖離に潜むリスク

19人のアナリスト評価のうち「買い」はわずか3人であり、多くは「中立」または「売り」を支持している。RBCキャピタルのように目標株価を40ドルとする慎重な予測も存在し、全体としては上値余地よりも下落リスクを意識する評価が優勢である。それにもかかわらず、現在の株価は強気予測に近い水準に達しており、投資家の行動とアナリストの分析が乖離している構図となっている。

この乖離は、短期的なセンチメントやAI関連銘柄への資金流入によるもので、必ずしも企業のファンダメンタルズに基づいていない可能性がある。アナリストの見解は財務状況や契約実績などに基づいており、その信頼性は高いが、市場は時にそれを無視して期待に走ることもある。

このような状況では、わずかなネガティブ要素でも株価が急落するリスクが潜在する。仮に今後、関税や国防関連の報道で市場が再び動揺すれば、過熱した評価が反動となって表面化するだろう。期待と現実のギャップが埋まらない限り、投資判断には慎重さが求められる。

Source:Barchart