Appleの次期スマートフォン「iPhone 17」シリーズにおいて、これまでProモデル限定だった120HzのProMotionディスプレイが、無印モデルにも採用される可能性が浮上した。Bloombergによる最新報道は、従来の噂を裏付ける形でProMotionの全モデル展開を示唆している。
2021年以降、ProMotionはProモデルに搭載されてきたが、ベースモデルでは依然60Hzにとどまっており、SamsungをはじめとするAndroid陣営に後れを取っていた。もし報道が事実であれば、Appleはようやくディスプレイ技術における競争の土俵に並ぶこととなる。
今回の仕様刷新により、無印モデルであってもスクロールやアニメーションの滑らかさが劇的に向上し、バッテリー効率の改善も見込まれる。正式発表は9月と予想されており、その動向に注目が集まっている。
ベースモデルにも120Hzの波 AppleがProMotion全面展開へ舵

Bloombergの報道により、AppleがiPhone 17シリーズ全モデルにProMotionディスプレイを搭載する可能性が高まっている。ProMotionは120Hzの高リフレッシュレートに対応し、滑らかな画面表示を実現する技術で、初めての採用は2017年のiPad Proに遡る。iPhoneシリーズでは2021年からProモデルに限定されて搭載されてきたが、ベースモデルへの適用は今回が初とみられる。
これまでAppleは、最上位モデルに最新技術を集中させ、下位モデルとの差別化を図ってきた。一方で、スマートフォン市場全体ではすでに120Hzが標準化しており、Androidでは中価格帯モデルですら採用が進んでいる。SamsungのGalaxy S20シリーズ以降の機種や、A52のようなミドルレンジにも搭載されており、Appleのベースモデルは取り残された格好だ。
今回の仕様変更が実現すれば、iPhone 17は滑らかなスクロールや応答性の高い操作性に加え、バッテリー効率の改善といった実用面での恩恵も受けることになる。ProMotionは表示内容に応じてリフレッシュレートを調整する仕組みを備えており、静止画面では10Hzまで下げるなど、省電力にも寄与する。Appleが技術面でようやく業界標準に歩調を合わせることになるか、注目が集まる。
遅れを取ったAppleの戦略的転換 背景に見える競争環境の変化
Appleはこれまで、最新技術の搭載に慎重な姿勢を見せてきた。とりわけベースモデルのiPhoneに関しては、成熟市場における安定志向が色濃く反映されており、ProMotionの非搭載もその一環と解釈されていた。しかし2024年の今、依然として60Hzディスプレイを採用し続けていることが、ブランド価値に影を落としつつある。
競合他社は先行して高リフレッシュレートを標準装備としており、Samsungは4年前のGalaxy S20以降、上位・中位モデル問わず120Hzを導入している。こうした中でAppleが見せる仕様刷新の兆しは、単なる機能追加ではなく、競争環境の変化に対する戦略的応答と位置づけられる。特に、ハイエンド市場だけでなく、ライトユーザー層に向けた技術還元が重視されつつある。
iPhone 17におけるProMotionの搭載は、ユーザー体験を格段に高めるだけでなく、Appleブランドの技術的優位性を再構築する布石となり得る。ただし、Plusモデルが新たに「iPhone 17 Air」として再編されるという見方も浮上しており、その仕様次第ではProMotionがラインアップ全体に及ぶとは限らない。今後の発表において、Appleの技術戦略がどこまで本気かが問われることになる。
Source:PhoneArena