2024年モデルのサムスン製サウンドバーが、配信されたファームウェア「1020.7」によって使用不能になる深刻な不具合が発生した。韓国の代表的フラッグシップ機「Q990D」などが影響を受けており、音声が出ず操作も不能となる状態が報告されている。
サムスンは米メディア「The Verge」に対し不具合の存在を認め、保証の有無を問わず無償修理対応を行う方針を示した。ただしユーザー側がカスタマーサービスへ連絡し、機器を送付する必要があるなど手間は避けられない。
ファームウェア「1020.7」が引き起こした操作不能と音声出力停止の実態

2024年に発売されたサムスン製サウンドバーの一部モデルが、ファームウェアアップデート「1020.7」の適用により正常な動作を失っている。ユーザーからの報告では、電源は入るものの音声が出力されず、リモコンや本体ボタンへの反応も完全に失われるという。とくに「Q990D」などの上位機種が対象となっており、価格帯を考慮すると影響は深刻である。
サムスンはこの問題を認識しており、米国のテクノロジーメディア「The Verge」に対して正式に認めた。保証の有無にかかわらず無償修理を提供するとしているが、ユーザー自身でサポートへ連絡し、機器を発送する必要があるため、迅速な対応とは言いがたい。さらに、どのモデルが影響を受けているのか、具体的な対象機種リストは明らかにされておらず、現在も情報の透明性には課題が残る。
通常、アップデートによる不具合は再アップデートでの修正が期待されるが、今回は物理的な修理が必要とされており、ソフトウェアのみでの復旧が困難な可能性がある。これはファームウェアレベルでの深刻な問題を示唆しており、今後のアップデート配信に対する信頼性にも影響を与える事例といえる。
過去のChromecast不具合と比較して見える対応姿勢の違い
今回のサムスンサウンドバーの事例と類似する不具合は、Googleの第二世代Chromecastでも数週間前に発生していた。当該デバイスもファームウェアアップデート後に使用不能となり、初期化によっても状況が悪化するケースがあった。ただし、Googleは後続のアップデートによってリモートで問題を解決し、ユーザーに物理的な修理や発送の手間をかけることはなかった。
この比較から見えるのは、メーカーによって不具合への対処方針に大きな差があるという点である。サムスンは無償対応を打ち出してはいるが、手続きや時間の面でユーザー側に負担がかかる構造となっている。特に音響機器という性質上、日常的に利用される場面が多く、突然の停止は生活への影響も小さくない。
現時点でファームウェア「1020.7」の不具合は、修正アップデートでは解決できないという状況にあり、再発防止に向けた技術的な説明や今後のアップデート体制の見直しが求められる。サポートの対応スピードや透明性も含めて、利用者の信頼を維持できるかどうかが問われる局面となっている。
Source:heise online