GoogleがPixel Buds Pro 2のリアベントメッシュに関する掃除手順を初めて詳細に公開した。耳に装着することで上部に位置するこのメッシュには耳垢やホコリが蓄積しやすく、音質低下やノイズの原因になり得るという。歯ブラシやミセラ―ウォーターを使った独特の洗浄法が推奨されており、誤った器具の使用はかえって内部に汚れを押し込んでしまう危険もあると警告されている。
定期的な手入れが音質維持に直結するという点で、見た目以上に重要なポイントといえる。また、この方法はリアベント以外のメッシュ部位にも応用可能としており、長くクリアな音を楽しむための一手になりそうだ。
音質に直結するリアベントメッシュの清掃が注目される理由

Pixel Buds Pro 2のリアベントメッシュは、耳に装着した際の上部に位置し、目立たないが非常に重要な構造である。この部位には耳垢や細かいゴミ、皮脂などが溜まりやすく、Googleは音質に「大きな影響を与える可能性がある」と明言している。実際、一部ユーザーはこのメッシュの汚れによって音がこもる、あるいはノイズが発生するといった異常に気づいており、同社はこれを受けて詳細なクリーニング手順を公表した。
リアベントメッシュの存在はこれまであまり知られてこなかったが、今回のガイドによってイヤホンの設計上、音響制御において重要な役割を果たしていることが明らかになった。通気や圧力調整を担うこの開口部が詰まれば、アクティブノイズキャンセリングや外音取り込み機能の効きにも影響を与える可能性がある。日常的な使用によって蓄積される汚れを軽視せず、定期的なメンテナンスを心がけることが、製品本来の性能を維持する鍵となるだろう。
ミセラ―ウォーターと歯ブラシを使ったGoogle推奨の掃除手順
Googleが紹介するPixel Buds Pro 2の清掃手順は、一般的な家電の掃除とは一線を画す方法である。ミセラ―ウォーターという、油と水の両方に反応するクレンジング液を用い、非常に柔らかい歯ブラシでリアベントメッシュを円を描くようにブラッシングするのが基本となる。これにより、細かな粒子まで繊細に取り除くことが可能になる。ブラッシングと乾燥を複数回繰り返すことで、デリケートな構造を損なわずに汚れを除去できる点も特徴だ。
また、綿棒やアルコール、スプレー洗浄の使用は厳禁とされている。これらは一見便利そうだが、メッシュ内部にゴミを押し込んでしまったり、素材に残留物を残してしまうリスクがあるためだ。歯ブラシの洗浄とすすぎも手順に組み込まれており、クリーニング器具自体の清潔さにも配慮されている点は見逃せない。手間はかかるが、製品寿命や快適なリスニング体験を維持する上で、精密機器にふさわしい扱いが求められているといえる。
目立たないが重要な部位への配慮が製品価値を左右する
Pixel Buds Pro 2は、高性能なノイズキャンセリングや独自のTensor A1チップの搭載などで注目されてきたが、その実力を引き出すには見過ごされがちなパーツのメンテナンスも欠かせない。リアベントメッシュのように、ユーザーが普段あまり意識しない部位こそ、音響性能や装着感に大きく影響を及ぼすことがある。Googleがそこに対して細かな手順まで公開する姿勢は、製品への信頼性向上に繋がっている。
今回のガイドラインが公式に発表された背景には、ユーザーのフィードバックも関係していると考えられる。音の劣化に気づきながらも原因がわからなかった層にとって、こうした情報提供は極めて実用的だ。また、清掃手順はリアベント以外のスナウトメッシュやキャップメッシュにも応用可能とされており、メンテナンス全体の質を底上げする内容となっている。単なるアクセサリではなく、日常的に使う機器としての扱い方を見直す好機といえるだろう。
Source:9to5Google