2025年3月24日、マイクロストラテジーCEOマイケル・セイラーが「ビットコインは資本を引き寄せる磁石」とXで発信したことを受け、市場は即座に反応しビットコインは2時間で3.85%上昇、67,500ドルに達した。

同時間帯の取引量は2万5,000BTCと急増し、アクティブアドレス数やハッシュレートも大幅に上昇。これによりネットワークの健全性と市場信頼が強調された。テクニカル面ではMACDが強気転換を示し、「ゴールデンクロス」も形成。発言が短期・長期両投資家に戦略的な示唆を与える事例として、市場心理の変動が顕著に現れた。

セイラー発言直後に市場が示した異例の反応とその数値的裏付け

2025年3月24日、マイクロストラテジーのCEOマイケル・セイラーが「ビットコインは資本を吸引する磁石」とXに投稿した直後、ビットコイン市場は敏感に反応した。UTC時間の午前10時に65,000ドルだった価格は正午には67,500ドルに上昇、2時間で3.85%という急騰を見せた。同時に取引量も急増し、主要取引所全体で25,000BTCが動いた。これは週初の同時間帯平均15,000BTCに比べて約67%の増加である。さらにCoinbaseでは投稿後1時間で16億ドル相当のBTC/USDペアが取引され、Binanceでは同ペアの取引量が前日比で40%増を記録した。

オンチェーンデータにおいても明確な変化が現れた。Glassnodeによるとアクティブアドレス数は120万に達し、これは過去3ヶ月で最高の水準である。また、ハッシュレートも250EH/sまで上昇し、5%の増加となった。これらの数値は市場における関心の高まりと、マイナーによる信頼の回復を示している。単なる価格上昇ではなく、ネットワークの基盤を構成する指標にも反応が広がっている点は注目に値する。市場参加者はセイラーの発言を単なるリップサービスではなく、価値の裏付けがあるものと捉えた結果と言える。

テクニカル指標が示す強気転換と投資戦略への含意

セイラーの発言と前後して現れたテクニカル指標は、短期的な買いの加速だけでなく、中長期的な上昇トレンドへの転換を示唆するものとなった。午前11時(UTC)にはMACDが強気クロスを示し、MACDラインがシグナルラインを上抜けた。さらに、50日移動平均が200日移動平均を上回る「ゴールデンクロス」が11時30分に確認されている。これらはテクニカル分析において上昇相場の初動を示す典型的な兆候とされており、投資家にとっては参入の好機と受け取られやすい。

同日午後、1時間あたりの取引量は平均で2万BTCを超え、前日比で33%の上昇となった。BTC/USDTペアの取引量も30%増を記録し、買い需要の広がりが読み取れる。また、ボリンジャーバンドは上限が68,000ドルにまで拡大し、価格のボラティリティ上昇が続く可能性を示唆した。RSIも60から72へと上昇し、短期的には買われすぎの水準に突入したことを意味する。これにより、一部では短期調整への備えも必要となる。

しかし、オンチェーンの健全性と市場の流動性が伴う限り、強気基調の継続を後押しする要素は揃っている。セイラーの発言は、単なる好材料ではなく、既存のテクニカルな地合いと結びつくことで、相場全体を押し上げるトリガーとして機能した。投資判断においては、感情的反応だけでなく、こうした複数指標の整合性を読み解くことが重要となる。

Source:Blockchain News