2025年3月24日、GrayscaleのビットコインETF「GBTC」が流入・流出ともにゼロという異例の動きを見せた。この日、ビットコインは67,345.23ドルで推移し、わずかに上昇したが、BinanceやKrakenなど複数の取引所ではBTCの取引量が10~15%減少。
オンチェーン活動も縮小しており、投資家心理は短期的に冷え込みつつあるとの見方が強まっている。
GBTCゼロフローが示す市場の静寂とその背景

2025年3月24日、Grayscale Bitcoin Trust(GBTC)の資金流入・流出がともにゼロを記録した。このようなフローの完全停止は極めて稀であり、ボラティリティの激しいビットコインETF市場において異常ともいえる静寂を意味する。Coinbaseにおけるビットコイン価格は前日比0.5%の上昇で67,345.23ドルと堅調であったが、それにもかかわらずETF市場が無風であったことは、単なる価格変動以上の要因を示唆している。
取引量の減少も顕著であり、BinanceではBTC取引量が24時間で15%減少し、25,000BTCから21,250BTCに。Krakenでも同様に10,000BTCから8,500BTCに縮小しており、これらの数字は短期トレーダーの動きが鈍化している現実を反映する。オンチェーンのデータもこれを裏付けており、Glassnodeによるとアクティブアドレス数が90万から81万へと10%減少している。これらのデータから読み取れるのは、ビットコイン市場全体が調整局面に入りつつあるという兆候である。
一方で、取引量とフローの停滞は投資家心理の冷却だけではなく、次の転換点に備える静かな蓄勢期間とも捉えられる。現状は、明確な外部トリガーを待つ中立的な地合いであり、過度な楽観も悲観も交えず、慎重な姿勢が市場全体に広がっていると見られる。
テクニカル指標が示す中立地帯と今後への備え
同日、ビットコインのRSI(相対力指数)は45を示し、明確な買われ過ぎ・売られ過ぎのどちらにも偏らない中立圏に位置していた。MACD(移動平均収束拡散法)はわずかな弱気のダイバージェンスを示し、MACDラインがシグナルラインを下回る形で推移しており、モメンタムの後退を暗示している。こうしたテクニカル指標は、目立ったトレンドが形成されにくい一方で、いずれかの方向への大きなブレイクの準備期間である可能性も示している。
このようなテクニカル的中立状態と取引量の低下が重なる状況は、投資家が市場に対して確信を持てずにいる現状を反映していると考えられる。HuobiにおけるETH/BTCの取引量も5,000ETHから4,400ETHに12%減少し、ビットコインのみならず主要アルトコインにおいても同様の静けさが広がっている。これに対して、Bitcoinのハッシュレートは200 EH/sで安定しており、マイナーの活動には変化が見られないことから、供給側には大きな動きがない点も重要である。
このような状況では、短期的なトレンドフォローではなく、より長期的視野に立った戦略が求められる。今後の経済指標やマクロイベントが価格に与える影響は大きく、市場は明確なシグナルを待っている段階にある。次なる局面への備えとして、投資家はポジション構築よりも観察に徹するべき局面にあるといえよう。
Source:Blockchain.News