暗号資産イーサリアムが長期にわたる「操作フェーズ」の終焉を迎え、上昇基調への転換点にあるとの見方が強まっている。アナリストのテッド・ピローズ氏は、蓄積・操作・拡張の三段階モデルを提示し、現在は拡張フェーズの初動段階にある可能性を指摘する。
価格は現在2,100ドルを再テスト中であり、2,200ドルのレジスタンスを明確に上抜ければ、4,000ドルを目指す上昇トレンドが加速するとの見立てもある。過去1週間でクジラが47万ETHを買い増し、市場の注目度と出来高も急上昇中だ。
ウィコフ理論に基づく三段階モデルが示す市場の転換点

イーサリアムは1年間にわたり蓄積フェーズに留まり、限られた参加者による水面下での買い集めが続いていたとされる。アナリストのテッド・ピローズ氏は、ウィコフの三段階理論「蓄積」「操作」「拡張」に基づき、現在の相場が操作フェーズの終盤に差しかかっていると分析している。操作フェーズは突発的な急落や不安定な値動きが特徴であり、市場参加者の整理と感情的な売買を誘導する局面である。
現在イーサリアムは2,100ドルの水準を再び試す動きを見せ、これがレジスタンスとなる2,200ドル突破の試金石となっている。短期的なテクニカル指標には上昇継続を示唆するフラッグパターンが見られる一方、相対力指数(RSI)の過熱感と14日EMAの収束はボラティリティ継続への警戒材料となる。したがって、今後の方向感は2,200ドルの攻防に大きく左右される構図が続く。
ただし、ウィコフ理論の枠組みが実際の市場に完全に当てはまるとは限らない。理論上の転換点と実際の資金フローやマクロ環境にはズレが生じることも多く、テクニカルに基づく見通しは慎重に解釈すべきである。特に現在のように米ドル指数(DXY)が不安定な局面では、外部要因による価格変動も軽視できない。
クジラによる蓄積とオンチェーンデータが示す強気の下支え
CoinGapeによると、過去1週間で大口投資家が約47万ETHを新規取得し、1,886ドルから1,944ドルの価格帯で600万ETH以上が蓄積されたという。オンチェーンデータが示すこの動きは、現物ベースでの資金流入が加速している兆候と捉えられる。加えて、取引量は過去24時間で102%増加し、147.7億ドルに達していることから、市場の関心と期待が一気に高まりを見せている。
このような大規模な蓄積行動は、機関投資家の参入あるいは既存保有者による買い増しを示唆しており、中長期の上昇トレンドを支える基盤として機能し得る。アナリストのマイケル・ヴァン・デ・ポッペ氏も、2,100~2,150ドルのゾーンを明確に上抜ければ2,800ドルへの急騰が現実味を帯びると述べている。市場が次なる節目を意識し始めた段階にあることは疑いようがない。
一方で、大口保有者の動きが市場の短期的方向性を決定づけるとは限らない。彼らはしばしば市場の流動性を利用して戦略的な売買を行うため、価格上昇後の反落リスクも内在している。過去にもクジラの大量買いに続いて短期的な利確売りが波乱を招いた事例があり、相場の地合いを冷静に見極める姿勢が問われる局面といえる。
Source:Coingape