2025年の年初から3カ月で、ウォーレン・バフェットは資産を212億ドル(約2,120億円)増加させ、世界の富豪ランキングで10位から6位に浮上した。
これは、バークシャー・ハサウェイ株の年初来17%上昇によるもので、S&P500やテスラ株の下落とは対照的な展開である。
一方、イーロン・マスクはテスラ株の26.9%下落の影響で1,130億ドル(約1.6兆円)もの資産を失い、2025年最大の損失者となった。
バークシャー株が支えた資産急増 バフェットが見せた一貫した投資哲学の強さ

ウォーレン・バフェットは2025年初頭、資産を212億ドル増加させた。これは、バークシャー・ハサウェイ株が年初から17%上昇したことに起因する。市場全体ではSPDR S&P 500 ETFが1.7%下落、テスラは26.9%の大幅安に沈む中でのパフォーマンスであり、際立った成果といえる。
バークシャー株の堅調な推移は、短期的なトレンドに左右されないバフェットの投資スタイルを如実に物語っている。彼はテクノロジー銘柄の爆発的成長に過度な期待を寄せず、コカ・コーラやバンク・オブ・アメリカといった成熟産業への長期投資を継続してきた。2024年にも資産は222億ドル増加しており、2025年の安定的な成長は偶然ではない。
世界的な金融緩和の出口戦略と、AIバブル後の調整局面が訪れる中で、バフェットのように変動耐性の高い資産構成を持つ投資家が再評価されている。指数そのものが下落する中での資産増加は、企業価値そのものを見極めた投資の成果であり、個人の判断と市場との対話の結果である。
マスク資産1,130億ドル減 テスラ株急落が露呈させた成長株依存の脆さ
イーロン・マスクは2025年に入り、1,130億ドルの資産を失った。これは全世界の富豪の中で最大の損失であり、資産トップでありながら脆弱なポジションにあることを浮き彫りにした。要因はテスラ株の急落であり、年初から26.9%下落、3月時点で1株あたり277.36ドルに沈んでいる。
テスラの株価は、過去数年にわたりAIとEV市場の成長期待を背景に高騰していたが、2025年に入り調整局面を迎えた。イノベーションに依存する成長モデルは、市場環境の変化に対して脆弱であり、マスク個人の資産構成はそのリスクに強く連動していた。資産ランキングで依然として1位を保ってはいるが、その座が安定したものではないことを今回の急減が示している。
2024年には2,030億ドルの増加を記録していたことと比較すると、変動の激しさは明白である。テスラの将来性そのものが否定されたわけではないにせよ、マスクの資産は株価次第で激しく上下する構造を抱えている。急成長する企業に全幅の信頼を置いた結果が、資産の大幅な毀損という形で現れている。
Source:Benzinga