iPhoneのバッテリー寿命が思ったよりも短いと感じた場合、その一因はブラウザ選択にある可能性がある。MakeUseOfが実施した独自検証によれば、Google ChromeはApple純正のSafariに比べて最大60%多くバッテリーを消費する結果が明らかになった。
テストはスクロール自動化スクリプトを用いて1時間連続で同一Webページを表示する形式で実施。Safari使用時の電池消費が3%であったのに対し、Chromeは5%を消費した。このわずか2%の差も日常使用においては蓄積され、明確なパフォーマンス差に繋がると見られる。
GoogleとAppleそれぞれのOSとブラウザの親和性が影響していると考えられ、iPhoneでの快適な長時間使用を求めるなら、Safariへの乗り換えは現実的な選択肢となり得る。
ChromeとSafariで2%の差が意味するもの

MakeUseOfの実験では、1時間の連続スクロールという同一条件下において、Safariのバッテリー消費が3%に対し、Chromeは5%を記録した。2%という数値は一見すると微細に映るが、これはSafariに比べてChromeが約60%も多くの電力を消費していることを意味する。
この消費量の差は日々の利用の中で累積され、結果としてユーザーの充電回数やモバイルバッテリー依存度を増加させる要因となりうる。さらに、iOSに最適化されていないアプリが、システム全体の省電力設計と衝突することは技術的に自然な現象である。
Appleが自社製ブラウザであるSafariに対してチップレベルでの統合最適化を進めている一方、Google Chromeは本来Android環境に最適化されているため、iOS上でのパフォーマンスには構造的な限界が生じる。こうした背景を踏まえると、バッテリー効率の優劣は単なるアプリ設計の巧拙ではなく、OSとアプリの親和性という根本的な問題に帰着する。
ユーザーにとって、数パーセントの違いが日常的な使い勝手に直結する状況では、アプリ選択の基準は利便性のみならず消費電力も視野に入れる必要がある。
利便性か持続性か クロスデバイス同期の代償
Chromeの支持理由として多く挙げられるのが、デバイス間のシームレスな同期機能である。ブックマーク、閲覧履歴、パスワードの共有など、PCとスマートフォンを横断するユーザーにとっては高い利便性を提供している。しかし、その利便性がiPhone上ではバッテリー消耗という形で代償を伴っている点は看過できない。
MakeUseOfの検証でも、Chrome使用時の消費電力がSafariより多いという事実が明確に示された。Apple製品においては、自社製のアプリとの統合性が高く、それがシステムリソースの最適配分やバッテリー制御にも反映されている。Chromeはその恩恵を受けにくいため、結果として同じ操作でより多くの電力を必要とする構造となる。
実験ではスクロールという軽量な処理での差異であったが、重いWebサイトや動画再生などでは、このギャップがさらに広がる可能性も考慮すべきだ。ユーザーにとって、利便性を優先するか、バッテリー持続性を重視するかは利用環境やニーズによって異なるが、Chromeの電力効率がiOS上で最適とは言い難い現状を踏まえると、再評価の余地がある。
Source:MakeUseOf