Googleが3月19日に発表した「Pixel 9a」は、例年通りなら既に予約受付が始まっている時期だが、実際には発売が4月に延期されている。理由について公式発表はないものの、一部端末で発熱による品質問題が確認されているとの見方が強い。特にカメラ周辺の発熱が性能を抑制している可能性があり、YouTuberのSahil Karoul氏によるベンチマークテストでは、最大性能の61%まで落ち込んでいることが明らかとなった。
発熱問題に関する指摘は、リーカー「Tech Auntyji」の投稿でも暗に示されており、Google製端末であることをほのめかす表現が話題を呼んでいる。発売延期の真相は依然明らかでないが、ソフトウェア修正を経て4月に登場するとの予測もある。
発熱による性能制限が端末仕様に影を落とす

Pixel 9aに搭載されたTensor G4チップは、4nmプロセスで製造された最新世代のAPでありながら、最大性能が61%まで抑制される事例が報告されている。テック系YouTuberのSahil Karoul氏が公開したハンズオン動画のベンチマークテストでは、この抑制が発熱によるものと見られ、特にカメラモジュール周辺での熱が原因である可能性が指摘されている。
5100mAhという大容量バッテリーや120Hz駆動のOLEDディスプレイなど、スペック上は魅力的な構成を持つものの、内部温度の上昇がパフォーマンスの持続性に影響を与えているとすれば、そのバランスに疑問が残る。過去のPixelシリーズでも発熱問題は度々取り沙汰されてきた経緯があり、ハードとソフトの調整不足が再び表面化している印象だ。
仮に発売延期の原因が発熱制御の不具合だとすれば、今後のアップデートで根本的な解決が図られる保証はなく、購入前には慎重な見極めが求められる状況である。
突然の販売停止とリーカーの示唆が示す不透明な舞台裏
Pixel 9aは公式発表直後から予約が開始されるのが通例であるにもかかわらず、今回は明確な説明なしに延期された。この背景には、「Tech Auntyji」と名乗るリーカーがXに投稿した内容が影響している。彼女は具体的な機種名を伏せつつも、カメラ付近の発熱がレビュアーによるレビュー取り下げの一因である可能性に言及し、そのスマートフォンがGoogle製であることを仄めかしている。
投稿には「Don’t Google it」という皮肉まじりの表現も含まれており、対象端末がPixel 9aであることは状況証拠からも明らかといえる。また、販売が停止されたタイミングや、予定されていた予約受付の開始時期と重なる点から、信憑性は高いと受け取られている。
Googleからは現時点で延期理由の詳細な説明はなく、「一部コンポーネントの品質問題」という表現にとどまっている。こうした不透明な対応は期待感の高かった新機種への信頼を揺るがす可能性があり、慎重なアプローチが求められる。
Source:PhoneArena