Motorolaの新型スマートフォン「Moto G56」が、Geekbenchに登場した。搭載されるチップセットは、未発表のMediaTek製「Bogota」で、これはDimensity 7025のオーバークロック版とみられている。Cortex-A78×2とCortex-A55×6の構成により、前モデルG55に比べて処理性能が若干向上しているようだ。

Dimensity 7025のオーバークロック版「Bogota」が示す処理性能の進化

Geekbenchに登場したMoto G56は、MediaTekの未発表チップ「Bogota」を搭載していることが確認されている。このチップはCortex-A78×2(2.6GHz)とCortex-A55×6(2.0GHz)の構成で動作し、GPUにはIMG BXM-8-256を採用。これらの仕様は、Dimensity 7025をベースにしたクロック向上版と推測され、実質的にDimensity 7020系列の中で最上位に位置づけられるものと見られる。

同じ構成であっても動作周波数が引き上げられることで、日常使用におけるアプリ起動やUI操作の滑らかさが改善される可能性がある。G55と比較して「わずかな性能向上」とされているが、これが実際の使用感にどれほどの差をもたらすかは不明。ただ、SoCに最新の改良型を搭載したという点で、後継機としての意味はしっかり果たしている。ゲームや重い処理を頻繁に行う層には決定的な差とは言えないが、総合的な動作安定性や電力効率には一定の期待がかかる。

Android 15搭載とカラーバリエーションに見るG56の刷新ポイント

Moto G56では、OSがAndroid 14から最新のAndroid 15へと刷新される点が大きな特徴となっている。UIデザインや通知管理の改善、プライバシー機能の強化など、OSの進化が体感できる内容になっている可能性が高い。これにより、長期間のサポートやセキュリティ更新にも有利に働く見通しだ。先代のG55と同様に8GB RAMと256GBストレージを備えており、スペック面では安定した継承がなされている。

一方で、新たに判明したカラー展開にも注目したい。ブラック、ブルー、そして「ディル」と呼ばれる新色が用意される予定で、日常使いにおける持ち物としての魅力を高めている印象だ。価格は約271ドル(約4万円)とされ、前モデルより若干の値上がりが見込まれるが、性能・デザイン・ソフトウェアの全体的なバランスを考えると、価格に対する納得感は維持されていると言える。実機の質感や発色にも関心が集まりそうだ。

Source:Notebookcheck