Appleは、AirPods Pro(第2世代)に聴覚支援機能を本日よりオーストラリアで追加した。臨床レベルの「補聴器機能」と、科学的根拠に基づいた「聴力テスト」、そして騒音環境に対応する「大音量の音の低減」機能を組み合わせ、自宅で簡単に聴覚状態の確認と音響補助が行える。

これらは高度な音響科学に裏付けられており、iPhoneやiPadと連携して約5分でテストを実施可能。結果は数値や分類、推奨事項を含むオージオグラムとして可視化され、ヘルスケアアプリに安全に保存される。さらに聴力に応じて個別調整された補聴機能が音楽や会話にも反映され、日常生活の質を向上させる。

AirPods Pro 2が聴力検査デバイスに変貌 5分で結果を可視化

AirPods Pro 2は、iPhoneまたはiPadと組み合わせることで、自宅で「純音聴力検査」に基づく聴力テストを5分程度で完了できる仕様となっている。科学的裏付けのあるこの機能は、左右の耳ごとに数値と分類を提示し、結果はオージオグラムとして表示され、iOSの「ヘルスケア」アプリに安全に保存される仕組みだ。Appleはこの聴力テスト機能の開発にあたり、2024年10月に独自に実施・スポンサーした研究をベースとしており、その検証精度も臨床レベルに達している。

日常的に使うオーディオ機器が、特別な医療機器を必要とせずに簡易な聴力評価を可能にした点は注目すべき変化である。特に、初期段階の聴力低下に気づきにくい軽度のケースにおいて、自発的な検査のハードルを大きく下げる役割が期待できる。結果をそのまま医療従事者に共有できる設計も、早期対応の可能性を広げている。定期的な健康チェックの一環として、この機能がより多くの人々に活用される状況は十分想定される。

補聴器機能が日常音響体験を最適化 AirPodsが個別調整を実現

AppleはAirPods Pro 2に、軽度から中程度の聴力障害に対応する市販用の「補聴器機能」を搭載した。この機能は、事前に実施した聴力テストの結果をもとに個人別の聴力プロフィールを作成し、周囲の音をリアルタイムで補正・増幅する動的な調整を行う。しかもこのプロファイルは、通話や音楽、映画、ゲームなど日常的なあらゆる音響体験に自動で反映されるため、面倒な設定変更も必要ない。

これまで補聴器とエンタメ用途のイヤホンは用途が分かれていたが、AirPods Pro 2はその垣根を事実上取り払ったといえる。耳に装着するだけで音質の最適化が実現するため、機能面だけでなく心理的なハードルも下がる構造である。見た目が従来の補聴器と異なることで、周囲の視線を気にせず使用できる点も無視できない。パーソナライズされた音響環境が日常に溶け込むことで、聴力に課題を感じる層のQOL向上に寄与する可能性がある。

騒音対策機能も強化 大音量の音の低減で耳のストレスを抑制

AirPods Pro 2は「外部音取り込み」や「適応型オーディオ」モードにおいて、大音量の環境音を抑制する機能をデフォルトで搭載している。H2チップは1秒間に48,000回という処理速度で突発的な大音量を自動的に制御し、イヤーチップも受動的にノイズを抑える。さらに新たなマルチバンド高ダイナミックレンジアルゴリズムの導入により、音の迫力を損なわずに自然なリスニング体験を維持する設計となっている。

音楽フェスや駅構内、工事現場といった音量の変化が激しい場所では、突発的な騒音がストレスや聴覚疲労を引き起こすことも少なくない。そうした環境で自動的に耳を守るこの機能は、耳へのダメージ軽減に貢献するだけでなく、音の聞こえ方そのものをより快適に保つ工夫といえる。自分の聴力状態にかかわらず、日常生活のあらゆる場面で“音にやさしい”体験が実現されている点に、今後のオーディオ機器の進化を感じさせる。

Source:Apple Newsroom (Australia)