Windows 11と10の一部PCで、Google Chromeのインストールが突如不可能になる不具合が発生していた。ユーザーからは「このアプリはこのPCでは実行できません」とのエラー報告が相次ぎ、Redditでも同様の事例が複数確認された。影響を受けたのはSモードでない通常のWindows環境で、従来のChromeインストーラーが動作しなかったことから、インストーラー自体に問題があった可能性が高い。

Tom’s GuideとLaptop Magの記者が実際に5台のWindows端末で現象を再現しており、問題の深刻さが浮き彫りとなった。現在はGoogleが修正を実施し、インストールは再び可能になったとされているが、影響の範囲や原因の詳細は明らかにされていない。

Windows 11と10の複数端末でChromeがインストール不能に

今回発生した不具合は、Windows 11および10を搭載したPCでGoogle Chromeのインストールが突如できなくなるというもので、Tom’s GuideとLaptop Magの記者が実機検証で合計5台のPCで再現している。「このアプリはこのPCでは実行できません」というエラーメッセージが表示され、通常のインストール手順では進行できない状態となった。これらの端末はいずれもWindows 11 Homeで、Sモードではなかった点も明記されており、OSの制限によるものではないと考えられている。

Redditでも同様の報告が複数上がっており、Chromeの公式インストーラーに起因する問題である可能性が示唆された。特に、ninite.comの別ルートのインストーラーではインストールが成功するとの報告があり、Google提供のインストーラー側に不具合が発生していたことを裏付ける形となった。Googleはすでに問題の存在を認め、修正を行ったと公式に発表しており、記事執筆時点では再インストールが可能になっている。影響の範囲や不具合の原因については明言されておらず、引き続き注視する必要がある。

Googleインストーラーの信頼性と対応に残る疑問

Chromeがインストールできないという今回の現象は、一般的なユーザーにとっては想定外のトラブルであり、原因が端末側ではなくGoogle提供のインストーラーにあったという点が特に注目される。Sモードや企業向け制限が存在しない個人用端末で発生していたことから、一時的に広範囲の利用環境に影響を与えていた可能性が否定できない。また、Chromeは多くのユーザーにとって最初に導入するブラウザのひとつであるため、インストール段階での不具合は利便性や信頼性に直結する。

Googleは迅速に修正を行ったとしているが、その修正内容や原因の詳細について公式な説明はされていない。代替手段として紹介されたオフラインインストーラー「ChromeStandAloneSetup64」の存在があったものの、一般の利用者がこの手段にたどり着くのは難しく、混乱を招いた点も否めない。Chromeのような基盤的アプリケーションで発生するインストール不能の事態は、たとえ短期間であっても影響が大きいため、今後のアップデートでは透明性と予防策が一層求められる状況といえる。

Source:Tom’s Guide