Microsoftは、Windowsフォトアプリの最新版「2025.11030.20006.0」にて、光学式文字認識(OCR)機能の搭載や「Microsoft Designer」の編集ツール統合といった大規模アップデートをテスト中である。
OCR機能により画像内の文字情報を抽出・コピー可能となり、視覚編集だけでなく実用性も向上。さらにDesignerの要素が加わることで、既存の写真にグラフィックやフォントを組み合わせたビジュアル制作も可能となる。
写真の「文字」を活かす 進化したOCR機能の実力

Windowsフォトアプリに追加された光学式文字認識(OCR)機能は、画像やスクリーンショット内のテキスト情報を直接読み取り、コピーして他のアプリや文書に転用できる。これにより、紙に印刷された文章を撮影するだけでデジタル化できるなど、用途は一気に広がる。特に、過去に「Office Lens」で培われたOCR技術をベースとしており、その認識精度には高い評価がある。Microsoftはこの技術を5年以上前から運用しており、今回の実装はその延長線上に位置づけられる。
単なる文字抽出だけでなく、画面上でテキスト領域をオーバーレイ表示する仕組みも備えており、必要な部分だけを選んで利用できる操作性の高さも注目点となる。現時点ではWindows Store経由でインストール可能な特定バージョン「2025.11030.20006.0」でテストされており、今後正式版として広く利用可能になる可能性もある。
これまで写真の編集は「見た目を整える」ことに重きが置かれていたが、今回のOCR追加によって「情報を取り出す」役割も担うようになった。デジタルメモ代わりに画像を保存する人にとっては、アプリを跨がずにそのまま活用できる機能となるだろう。
Designerの統合で変わる写真編集 ビジュアル制作がより直感的に
Microsoft Designerの要素がフォトアプリに加わることで、これまでとは異なる形で写真編集が可能になりつつある。元々Designerは、AIを使ったグラフィック作成やフォント調整、アートのレイアウト生成を得意とするビジュアルデザインツールであり、その一部をPhotosに組み込むことで、グリーティングカードやSNS用画像の制作といった用途にも対応できる構成になっている。
ユーザーは、すでに撮影済みの写真に対して、Designer由来のテンプレートや装飾を施すことで、個別のデザインアプリを開くことなく、その場で直感的な編集が行えるようになる。特に、フォントや図形を自由にレイアウトできる点は、従来の簡易なフォト編集機能とは一線を画す進化である。
また、Windowsのファイルエクスプローラーから直接「Create with Designer」としてアクセスできるようになるという変更も加わっており、Designerが今後独立するのか、Photosとさらに密接に統合されていくのかは流動的である。いずれにしても、フォトアプリが「見た目補正」だけにとどまらず、創作の起点として使われる未来を想起させる機能追加といえる。
Source:PCWorld