Appleの著名アナリスト、マーク・ガーマン氏は、iPhone Miniシリーズの復活は見込めないと明言した。既にiPhone 13 Miniが最後の小型モデルとなっており、6インチ未満の画面を持つ新機種はAppleの現行ラインアップから姿を消している。
背景には、Miniシリーズの販売不振があるとされ、AppleはiPhone 14 Plusの投入を機に路線を転換した。今後の展望としては、2026年以降に登場が噂される折りたたみ式端末が、小型端末の需要を吸収する可能性がある。
iPhone Mini終了の背景にある市場構造と消費者動向

Appleは2023年にiPhone 14 Plusを投入し、5.4インチ画面のiPhone 13 Miniが事実上シリーズの最終機種となった。マーク・ガーマン氏が示した通り、同社は小型端末の再投入を現時点で検討しておらず、これは市場の明確な需要変化に起因する。
6インチ未満の画面サイズを求める層は依然として存在するが、全体の購買傾向は大型ディスプレイへと傾斜しており、モバイルゲームや動画視聴を重視するユーザーの増加がこの流れを後押ししている。販売データを見れば、Miniシリーズの苦戦は明らかだった。
複数の市場調査機関が、大画面モデルに比して著しく劣る販売台数を示しており、Appleとしても収益性の観点から継続的な投入を断念せざるを得なかったと考えられる。加えて、Apple Arcadeといったサービスの強化も、コンテンツ消費に適した大型端末を中心に据える戦略の一環と捉えることができる。
一方で、小型端末を愛用してきた一部ユーザーにとっては、大画面偏重の流れが選択肢を奪う結果となっている。AppleはiPhone SEシリーズの提供を通じてそのニーズに応えてきたが、2024年のiPhone 16E発表に伴いSEラインも終了。
現在、6.1インチのiPhone 16Eが最小モデルとして残るが、「コンパクト」と呼ぶには無理があるサイズ感であり、真の小型端末はAppleの現行ポートフォリオから完全に姿を消した格好だ。
折りたたみ端末の登場が空白市場の橋渡しとなるか
AppleがiPhone Miniの復活を否定した一方で、今後の端末戦略として注目されるのが折りたたみ式スマートフォン、通称「iPhone Fold」の存在である。2026年後半から2027年初頭の登場が見込まれており、これが小型端末市場に代わる新たな選択肢として機能する可能性がある。
折りたたみ端末であれば、携帯性と大画面利用の両立が可能となるため、小型機種にこだわるユーザー層のニーズにも一定程度応えられる構造を持つ。ただし、折りたたみスマートフォンは構造の複雑性と価格の高さが障壁となるため、従来のMiniシリーズに見られた手軽な小型端末とは性格が異なる。
Appleがそのような高付加価値モデルで需要の代替を狙うならば、販売価格や製品ポジションを慎重に調整する必要があるだろう。特に、日本市場のように通勤中の片手操作や軽量性を重視するユーザーにとっては、折りたたみ端末が真の代替手段となり得るかは未知数である。
Appleが折りたたみ型デバイスに移行する背景には、スマートフォン市場の成熟と差別化の必要性があると考えられる。大画面・高性能化が一巡した中で、ハードウェア面での革新を維持するには、新しいフォームファクターの投入が不可欠となる。
Miniシリーズ終了という決断は、こうした中長期的戦略の一環として位置づけられるものであり、その余波は今後数年にわたってAppleの製品哲学に影響を与えると見られる。
Source:Digital Trends