Micron Technologyは、Nvidiaが2026年投入予定の次世代GPU「Rubin」に搭載する288GBのHBM4メモリの主要供給先となる可能性が指摘され、再び投資家の注目を集めている。既に高性能メモリ市場で粗利率70%を誇るMicronは、HBM4の量産を2026年に控え、AI用途の需要急増を背景に業績・株価の両面で勢いを増す構えだ。
2025年度第2四半期には売上80.5億ドル、調整後EPS1.56ドルと市場予想を上回り、純利益も前年同期の倍増となった。HBM売上が初めて10億ドルを超えるなど、収益構造にも質的変化が見られる。さらにMicronは新工場建設を進め、CHIPS法支援金の受給も開始した。
現在の株価は52週高値から40%下落しており、30人中27人のアナリストが買い推奨を示す中、再評価の機運が高まっている。
Nvidiaの「Rubin」計画とMicronのHBM4が示す次世代需要の転換点

Nvidiaが2026年に投入を予定する次世代GPU「Rubin」では、288GBのHBM4メモリが採用される見込みであり、これは現行の「Blackwell」アーキテクチャよりも50%多いメモリ搭載量となる。これにより高帯域幅メモリ(HBM)市場における需要は質的・量的に大きな転換点を迎えると見られている。MicronはこのHBM4市場で先行する技術力を有しており、自社開発のHBM4は従来品比で50%の性能向上を謳い、2026年からの量産が予定されている。
すでにMicronのHBM関連売上は前四半期比で50%以上増加し、初めて10億ドルを突破している。この水準はAIチップやデータセンター市場の旺盛な需要を反映したものにほかならず、同社が供給するHBM製品が業界標準に近づきつつある兆候とも取れる。DRAM全体の売上に占める割合も76%に達しており、Micronの主力事業が急速に高付加価値領域へとシフトしていることが鮮明である。
ただし、SK HynixやSamsungといった競合も同分野で積極的な技術開発と設備投資を進めており、市場環境は依然として競争的である。Micronが主導的地位を維持するには、HBM4以降の製品群や次世代製造技術の確立が不可欠となる。現在進行中のシンガポールにおけるパッケージング施設や、アイダホ州での新工場建設など、垂直統合による供給安定性確保の取り組みがその成否を左右すると見られる。
株価下落とアナリスト評価の乖離が示す市場の過小評価
Micronの株価は52週高値から約40%下落しているが、これは同社の業績動向や技術優位性と乖離している。2025年度第2四半期決算では、売上高が80.5億ドル、調整後1株利益が1.56ドルと市場予想を上回り、純利益も前年同期の倍増となった。DRAMの売上高は61億ドルと全体の76%を占め、前年同期比では47%増と成長が加速している。Micronは第3四半期の見通しでも市場予想を上回る売上・利益を提示しており、業績の底堅さが示されている。
一方で、アナリスト30人中25人が「強い買い」と評価し、目標株価の平均は130.57ドルと現在水準から約40%の上昇余地があるとされている。将来的な成長予想も明確であり、2024年から2026年にかけて売上は251億ドルから450億ドル、調整後1株利益は1.30ドルから11.08ドルへと大幅な拡大が見込まれている。これに伴い、フリーキャッシュフローも同期間に約43倍となる見通しである。
にもかかわらず、現在のMicron株は予想利益の8.8倍、フリーキャッシュフローの21倍という水準で取引されており、過去の成長株と比較しても割安に放置されている可能性がある。投資家心理や半導体業界に対する短期的な懸念が価格形成を歪めている状況とも言え、長期視点に立てば、現在の水準は再評価を促す重要な局面と位置づけられる。
Source:Barchart