ARK Investが3月26日に公表した日次取引報告によれば、キャシー・ウッド率いる同社はPacific Biosciences株を89万株超、総額117万8,000ドルで買い増し、ゲノミクス分野への強い姿勢を明示した。一方で、Repare Therapeutics株を12万株近く売却し、先週から続く撤退傾向を維持。加えて、ANSYS株も一部処分するなど、特定銘柄の比重を調整する動きが見られた。

さらにAeroVironmentへの新規投資も行われ、航空宇宙分野への関心の高まりが浮き彫りとなった。多様な業種への資金配分は、破壊的イノベーション重視の戦略が依然継続中であることを示唆する。

PACB株を3営業日連続で取得 ゲノミクス戦略の中核に据える意図か

ARK Investは3月26日、Pacific Biosciences of California(NASDAQ:PACB)の株式を89万9,272株、総額117万8,046ドルで取得した。これは前週金曜および今週月曜の購入に続く連日の取得であり、ゲノミクス領域における同社の重要性を改めて浮き彫りにした。PACBはDNA解析技術の開発で知られ、同分野の革新において注目される存在である。ARKの旗艦ファンドであるARKGを通じての集中投資は、バイオテクノロジーにおける破壊的技術への選別的な資金配分を示している。

取得額は比較的控えめである一方、購入頻度と保有株数の増加は、同社の将来性への高い評価を前提としていると考えられる。これまでARKは同様の文脈でTeslaやRokuなどの成長株に集中投資を行ってきた経緯があり、今回の動きも同じ投資哲学に基づく。ゲノム編集や個別化医療の需要が世界的に高まる中、PACBのような解析技術を持つ企業は今後、医療市場の構造変化を左右する存在となる可能性がある。

ANSYS・Repare株を段階的に縮小 分野間での資産入れ替えを加速

同日発表されたARKの売却動向では、Repare Therapeutics(NASDAQ:RPTX)の株式を11万8,041株、評価額12万1,582ドル分を売却している。これは前週からの連続的な売却にあたり、特定企業への投資比率を段階的に引き下げている様子が窺える。また、ANSYS(NASDAQ:ANSS)についても、ARKX ETFを通じて424株(総額13万8,508ドル)を処分しており、エンジニアリング・シミュレーション分野からの部分的な資本撤退が進行中である。

Repareはがん治療領域で開発を行う企業であるが、試験結果や資金調達面での進捗によっては、短期的なポートフォリオ調整が必要となることもある。一方、ANSYSのような成熟銘柄の整理は、成長性よりも収益安定性を重視する局面での判断と捉えることもできる。ARKが志向するのは破壊的技術の発掘であり、既存技術に依存する企業に対しては保有比率の引き下げを柔軟に行う姿勢を保っている。市場環境の変動が激しさを増すなか、業種間での資産入れ替えは今後も継続されると見られる。

Source:Investing.com