ARK Investを率いるキャシー・ウッドが、テスラ株の長期的な成長に対し依然として強気の見解を示した。Bloomberg TVのインタビューで、同社株の5年以内の目標価格を現在の約9倍となる2,000ドルと明言した。

その根拠として、ウッドはテスラがロボタクシー市場において主導的地位を確立すると見ており、同分野が最も過小評価されている成長ドライバーだと指摘。加えて、ウォール街が中国リスクを過大評価し、テスラのAI技術と革新性を見誤っていると批判した。

ウッドは、テスラを従来の自動車メーカーではなくAI駆動型のテック企業と捉えており、その立場は今も揺るがない。

テスラ株2,000ドルの根拠はロボタクシー市場の成長余地

ARK Investが提示したテスラの目標株価2,000ドルは、単なる理想論ではなく、ロボタクシー市場の爆発的拡大を前提とした試算に基づいている。キャシー・ウッドは、同市場が今後5年で急成長し、その中心にテスラが位置すると見ている。完全自動運転技術の確立と商業化が鍵を握るとし、自社がこの分野における支配的企業になると明言した。

テスラが提供するAIドリブンの自動運転ソリューションは、既存の自動車メーカーとの差別化要因であるだけでなく、交通インフラや移動手段そのものを変革する可能性を持つ。収益構造の転換により、単なる車両販売から、運用型ビジネスモデルへの移行が進めば、企業価値の大幅な上昇は否定できない。

ロボタクシーの普及が市場に与えるインパクトは過小評価されがちであるが、テスラがそれを商業的に実現できれば、AI・自動運転・ソフトウェアの融合による新たな収益源として機能する。結果として、現時点の株価に比して大幅な上昇余地があるとの見方が浮上するのは自然な流れといえる。

中国リスクの過大評価とテスラの技術力への誤解

キャシー・ウッドは、ウォール街がテスラに対する中国リスクを過度に懸念しており、それが株価の評価を不当に抑えていると指摘した。たしかに、米中対立や中国政府の規制強化が外資系企業に与える影響は軽視できないものの、テスラが築いてきた中国市場でのプレゼンスと、現地生産による供給体制は堅固である。

一方で、彼女は市場がテスラの技術革新力を見誤っていると強調している。特に、AIや自動運転分野におけるソフトウェア能力の高さが過小評価されがちであり、それが株価の評価ギャップにつながっているという認識である。自社開発によるフルスタックのAI技術を持つ企業は極めて限られており、そこにテスラの競争優位性がある。

中国市場における政治的リスクは確かに存在するが、それを過剰に織り込むことで、本来評価されるべき技術面や事業成長力が正当に反映されなくなる可能性がある。むしろ、こうした逆風の中でも競争力を保ち続けている事実こそが、テスラの中長期的な強さを物語っていると言える。

Source:Insider Monkey