ソフトウェア業界全体が第4四半期に成長鈍化の兆しを見せる中、パランティア(NASDAQ:PLTR)とMongoDB(NASDAQ:MDB)は市場予想を大きく上回る業績を記録した。モルガン・スタンレーのリサーチによると、インフラ系ソフト企業は他セグメントに比べて好調を維持し、売上とEPSの予想超過率で顕著な成果を挙げた。

特にパランティアは、6四半期連続の増収加速と財務改善を実現し、同分野で2番目に高い株価パフォーマンスを記録したと指摘されている。

パランティアとMongoDBが記録した異例の上振れ決算と市場動向

2024年第4四半期、ソフトウェア業界全体が減速傾向を示す中で、パランティアとMongoDBは売上高・EPSともに市場予想を大幅に上回った。モルガン・スタンレーのアナリスト、キース・ワイス氏によると、ソフトウェア業界では四半期ごとの収益成長率、営業利益率、予想上振れ率が軒並み低下し、コンセンサスを1%以上上回った企業の割合も前四半期の71%から64%に落ち込んだ。一方で、インフラ系ソフトウェアに属するパランティアは予想を6.6%、MongoDBは5.6%上回り、ソーラーウィンズやElasticを含めた同カテゴリでは80%が売上高で、85%がEPSで予想を上回るなど、際立った成績を残した。

特に注目すべきはパランティアの業績であり、同社は6四半期連続で収益の加速とファンダメンタルズの改善を示しており、モルガン・スタンレーの指摘によれば、インフラ系ソフトウェア銘柄の中で2番目に優れた株価パフォーマンスを記録している。インフラ企業群の健闘は、景気や市場全体の逆風に対する高い耐性と堅実な事業基盤を裏付けているといえる。

ソフトウェア業界全体の減速とインフラ分野の底堅さの背景

モルガン・スタンレーの分析によれば、ソフトウェアセクターは2024年Q4において、売上やEPSにおけるコンセンサス超過率が軒並み低下し、景気減速やコスト削減の影響が業界全体に広がっている。実際に、1%以上売上を上回った企業は全体の64%、EPSで0.02ドル以上超過した企業は69%と、いずれもQ3から低下している。特に、業務アプリケーションや消費者向けソフトウェア企業においてその傾向が顕著となった。

しかしながら、インフラ系ソフト企業はこの逆風の中でも高水準の予想超過を維持し、SolarWindsやElasticを含め大半が予想を大きく上回った。こうした堅調さの背景には、データ基盤やセキュリティ、クラウド基盤整備など、不可欠なITインフラへの需要の持続がある。IT投資が選別的になる中でも、企業活動の根幹を支える領域には支出が集中する構造が読み取れる。収益性や事業安定性が問われる局面において、インフラ分野の優位性は今後も維持される可能性が高いと考えられる。

Source:yahoo finance