2025年2月11日に提供されたWindows Server 2025向けセキュリティ更新プログラムKB5051987により、リモートデスクトッププロトコル(RDP)使用時にセッションが接続直後からフリーズする不具合が発生している。マウスやキーボードの入力が一切受け付けられず、再接続を繰り返さなければ利用できない状況に陥るケースが多発している。
Microsoftはこの不具合を認識済みで、同様の影響がWindows 11 バージョン24H2にも及んでいると説明。2025年2月25日に後者向けの修正を一部リリースしたが、Windows Server 2025向けの対応は依然未定のままである。
影響はIT管理者や遠隔業務を多用する企業を中心に広がっており、安定した接続の確保が難しい現状に対し、アップデートの回避や一時的な設定変更による対策が取られている。
RDPセッションのフリーズ現象がもたらす実害と影響範囲

今回の不具合は、2025年2月11日に配信されたWindows Server 2025向けセキュリティアップデートKB5051987が引き金となっている。リモートデスクトッププロトコル(RDP)で接続を試みると、ログイン直後に画面が固まり、マウスやキーボードが無反応になるケースが報告されている。影響はWindows Server 2025だけでなく、Windows 11 バージョン24H2にも及んでおり、複数回の再接続を強いられるユーザーも少なくない。
特に問題視されているのは、IT部門が日常的にRDPを使用して運用している環境や、クラウドを活用したリモート運用体制にある企業における業務効率の低下である。セッション中の操作が突然停止することで、トラブル対応やリモート保守のタイミングを逸することがある。また、USBプリンタやネットワーク共有といった周辺機能にも不具合が重なっており、ユーザーの作業環境全体に支障を来す事態が生まれている。
一部では、グループポリシーの設定変更や手動での再接続によって応急処置的に対応する事例も見られるが、根本的な解決には至っていない。Microsoftが今後のアップデートで修正を盛り込むと発表しているものの、具体的なスケジュールは示されておらず、状況は流動的である。
一時的な設定変更とアップデート見送りが現実的な回避策
現在のところ、Windows Server 2025のRDPフリーズ問題に対して有効な恒久対応は提供されていないため、暫定的な措置を講じる必要がある。Microsoftは、Windows 11 バージョン24H2向けには2月25日にプレビュー更新KB5052093を配信し、部分的な修正を試みているが、Windows Server 2025には適用されておらず、依然として深刻な影響が続いている。
フリーズ発生時の基本的な対処法としては、RDPセッションの再接続を実施することが推奨されており、接続が復旧するまで複数回試す必要がある。また、グループポリシーの「リモートデスクトップセッションホスト」設定にある「サーバー上でのネットワーク検出の選択」を有効にすることで、一部の環境では改善が見られるとの報告もある。
より確実に影響を回避する方法としては、問題が修正されるまでKB5051987のインストールを見送る、またはすでに適用した場合はアンインストールや既知の問題ロールバック(KIR)による巻き戻しを検討する選択肢も存在する。特にRDPを基盤とした運用を行っている場合、影響の程度は無視できず、アップデート適用の判断には慎重さが求められる。
Source:Cyber Security News