人工知能分野で注目を集めるパランティア・テクノロジーズ(NASDAQ:PLTR)が、Reddit上で最も有望なAI銘柄の一つとして評価されている。2024年第4四半期には前年比36%増の売上高8億2800万ドルを記録し、米国商業部門では同64%の伸びを示した。

同社のAIプラットフォーム(AIP)は、大規模言語モデル(LLM)を企業の業務フローへ統合する機能を提供し、従来数日かかっていた業務を数分に短縮するなど、具体的な成果を示している。

こうした実績が機関投資家や政府機関の関心を集めており、Jefferiesは依然「アンダーパフォーム」評価を維持するも、ROI事例には高い評価を与えている。AI銘柄全体が急速に進化する中、B2B領域での実用性が市場の新たな評価軸となりつつある。

パランティアが実現するAIプラットフォームの実用性と収益構造の変化

パランティア・テクノロジーズ(NASDAQ:PLTR)は、AIプラットフォーム「AIP」によって企業業務の自動化を加速させ、顧客企業のROI向上に明確な成果を示している。2024年第4四半期の売上高は8億2800万ドルで前年同期比36%増、米国の商業セクターでは214百万ドルを計上し、64%という驚異的な伸びを見せた。この背景には、複雑な業務プロセスの短縮やデータ分析のリアルタイム処理を可能にする高度なAI活用がある。

同社の代表的な製品であるPalantir GothamとFoundryは、従来から政府機関や大企業に提供されていたが、AIPはその技術をさらに一歩進め、生成AIと業務フローの融合を実現した。例えば、銀行のバックオフィス業務では従来5日間かかっていた処理が3分に短縮されたという事例がある。こうした定量的成果は、投資家にとって極めて魅力的な指標となり、企業の経営改善に直結するため、AI市場全体における差別化要因にもなっている。

一方で、Jefferiesが3月18日に同社を「アンダーパフォーム」と評価した事実は、AIPの技術的優位性だけでは中長期的な成長性を裏付けるに足りないとする一部の投資家心理を反映しているといえる。収益成長の持続性や競合との技術的ギャップの行方が、今後の株価形成に影響を及ぼす要素として注視されるべきである。

Redditとヘッジファンドが注目する理由に見るAI投資の新潮流

Redditの投資コミュニティにおいて、パランティアは「最も注目すべきAI銘柄ランキング」の2位に位置づけられている。このランキングは、Insider Monkeyが追跡する900超のヘッジファンドの保有状況とアナリスト評価を基に作成されたものである。64のヘッジファンドが同銘柄を保有しており、特にQ4の好決算とAIPの商業的成果が強く評価された結果といえる。また、Alger Mid Cap Focus Fundは、パランティアを自社のパフォーマンス向上に寄与した銘柄として投資家向けレターで言及している。

このように、個人投資家と機関投資家の双方が関心を示す背景には、パランティアの持つ政府との関係性とB2B領域での実用性がある。2003年の創業以来、同社は米国情報機関や西側諸国の防衛契約を通じてセキュリティ分野に深く根を張ってきた。その実績が、信頼性の高いデータ基盤と分析能力を裏付けるものとして評価されている。

ただし、AI関連銘柄の中には過剰評価や過度な期待が先行しているケースもあるため、短期的な値動きに振り回されず、技術の実装力や導入先での成果を冷静に見極める必要がある。Redditという個人発信の場と、ヘッジファンドという機関投資の視点が交差する今、AI市場は単なる未来志向ではなく、実効性重視の局面に入りつつある。

Source:yahoo finance