Appleが次期Apple Watchで「ほぼ全面ガラス」による革新的なデザインを試みているとの情報が、中国のSNS「Weibo」に投稿された。信頼性のあるリーカーInstant Digitalによれば、デジタルクラウンとサイドボタンを除くすべての外装をガラスで覆い、時計の縁そのものがタッチ操作に対応する可能性があるという。
この設計によりディスプレイ領域の拡張と新たなインターフェース体験が実現される可能性があり、スマートウォッチの常識を覆す試みといえる。ガラスの耐久性に対する懸念もあるが、AppleはiPhoneに用いたCeramic Shieldなどの強化技術で補完するとも考えられる。
ガラス素材による新インターフェースの可能性と課題

Appleが試験的に開発しているとされる新型Apple Watchは、従来のフレームを排し、デジタルクラウンとサイドボタン以外をほぼ全てガラスで構成するデザインになると報じられている。これによりディスプレイ領域が広がるだけでなく、時計の縁までもが操作可能となり、インターフェースの在り方が大きく変わる可能性がある。たとえば、スクロールやジェスチャー入力をフレーム部分で行うような体験が実現すれば、現行モデルとはまったく異なる使い心地が得られるかもしれない。
一方、全体がガラスで覆われることによる耐久性への懸念も無視できない。Apple Watchの背面にはすでにセラミック素材「ジルコニア」が使われており、強度に配慮した設計となっているが、側面や操作面にガラスが加わることで、落下や衝撃への弱さが課題となる可能性は高い。ただし、AppleはiPhoneで導入した「Ceramic Shield」によってガラスの強度を向上させており、これを応用することで一定の対策が講じられると見られる。
デザイン性と機能性を両立させるための挑戦として、Appleのこの試みは注目に値するが、日常使用に耐えるだけの技術的裏付けがあるかどうかは、引き続き見極めが必要である。
iPhoneへの展開と他社製品への波及の可能性
リーカーInstant Digitalによれば、AppleはこのオールガラスデザインをApple Watchでテストした後、将来的にiPhoneにも適用する可能性を見据えているという。過去にもiPhone 4では背面にガラスを採用し、iPhone 8では「オールガラス」と呼ばれるデザインが話題を集めたが、いずれも側面には金属が使われていた。今回の構想は、それらを超える大胆なものであり、端末全体の一体感や未来的な外観を実現する手段として注目される。
このようなデザインが実現すれば、iPhoneの操作体験にも大きな変化が生じる可能性がある。たとえば、端末の側面でアプリを切り替えたり、音量操作をジェスチャーで行うなど、これまでの物理的な操作とは異なるアプローチが想定される。ただし、これらは実現の可否や利便性、そしてユーザーの受け入れ方に大きく依存するだろう。
さらに、この流れがSamsungやGoogleといった他のスマートウォッチやスマートフォンメーカーに与える影響も小さくない。Appleがオールガラスの製品を実際に市場に投入すれば、ライバル各社もそのデザインやインターフェースの刷新を迫られるかもしれない。あくまで実験段階の技術ではあるが、業界全体に波紋を広げる可能性は否定できない。
Source:PhoneArena