GoogleがAndroid版Google Keepアプリに新たなトグル機能を追加した。設定を有効にすれば、右下のプラスボタンから即座に空白のテキストメモを起動できるようになる仕様で、メモ作成までのステップが大幅に短縮される。
この「デフォルトでテキストメモを作成する」トグルは、バージョン5.25.102.01.90で導入されたが、現時点では限定的に展開されており、すべての端末で利用できるとは限らない。Pixel 6 Proなど一部機種では反映が確認されていないという報告もある。
さらに、KeepではAIを活用したリスト作成機能も実装されており、買い物や掃除リストなどを自動生成可能。シンプルな操作で多機能な活用が広がるKeepアプリに、さらなる進化の兆しが見え始めている。
テキストメモ作成の動線が刷新 Google Keep新トグルの詳細

Google KeepのAndroid版に追加された「デフォルトでテキストメモを作成する」トグルは、メモ作成時の起点となるUIを根本から簡略化する仕組みである。画面右下のプラスボタンをタップするだけで、即座に空白のテキストメモが立ち上がるため、アイデアを逃さず記録できる利点がある。ただし、この機能は標準でオフになっており、設定メニューからの手動操作が必要となる。具体的には、アプリ上部の検索バー左にある三本線アイコンから「設定」へ進み、「メモの作成」セクション内にある該当トグルをオンにする必要がある。
この機能が搭載されているのは、Google Keepのバージョン5.25.102.01.90。だが、現時点ではすべての端末に配信されているわけではなく、限定的に展開されている。たとえば、Android 16ベータ版を搭載したPixel 6 Proでは対象バージョンであっても反映されていない例が報告されている。よって、アップデート内容が反映されない場合は、順次ロールアウト中である可能性を念頭に置くべきだ。
この新トグルにより、画像メモや音声メモといった選択肢を経ずに、テキストメモへ即時アクセスできるようになる。日常の中で「とりあえず文字で残したい」場面において、ワンタップでメモ画面が開く体験は、思考のスピードと一致しやすく、使い勝手を大きく底上げしている。
AIによるリスト生成機能との相互補完性
今回注目されたトグル機能に加え、Google KeepのAndroid版ではAIを活用したリスト生成機能もすでに実装されている。画面上の青いプロンプトをタップし、キーボード上部の入力フィールドに「春の大掃除チェックリスト」などの指示を入れると、Keepが内容を補完しながらリストを生成する。この仕組みは、ユーザーが入力の手間を省きつつ、実用性の高いリストを瞬時に作成できる点で非常に有効である。
このAI機能と新トグルとの組み合わせによって、Google Keepは単なるメモアプリを超えた柔軟な情報整理ツールへと進化しつつある。即時でテキストメモを作成し、必要に応じてリストへと構造化するという一連の流れが、指先の数アクションで完結するのは大きな強みだ。
ただし、AIリスト生成はプロンプト入力に依存するため、適切な表現で指示しなければ意図と異なる内容になる場合もある。その点においては、シンプルなテキストメモで下書きを済ませてからリスト化を検討するなど、段階的な運用が効果的だと考えられる。新機能の導入により、自由入力と構造化作業の切り替えがより柔軟になり、メモアプリの使い方そのものに幅が広がってきている。
Source:PhoneArena