Android 16 Beta 3の登場により、これまで地味な印象だった新OSがにわかに注目を集めている。中でも「クイック設定」の大幅刷新は象徴的で、通知と設定が左右で分離され、トグルの表示数やデザインも大幅に拡張される。
また、アプリアイコンの形状を選べる新機能や、スマートフォンにも導入予定のロック画面ウィジェットなど、使い勝手に直結する変更が随所に盛り込まれている点も見逃せない。
これらの新機能の一部は初期リリースに間に合わない可能性もあるが、今後のアップデートによって着実に実装されていくと見られる。
クイック設定の再設計で操作性が劇的に変わる可能性

Android 16 Beta 3において最も大きな変更となるのが、「クイック設定」と「通知」の分離である。従来のAndroidでは、両者が同一画面に表示され、左上・右上どちらからスワイプしても同じインターフェースにアクセスする仕組みだった。しかし、Android 16では左右のスワイプに異なる役割を持たせ、左は通知、右はクイック設定という明確な分割が導入されている。
さらに、従来8個前後しか表示できなかったクイック設定のトグルが、縦スクロールに対応したことで16個以上表示可能となり、操作の幅が一気に広がった。新たに追加される「小型の正方形トグル」は画面スペースを有効に使え、これまで以上に多機能で洗練されたUIを実現する。Google純正の「素のAndroid」が、One UIやOxygenOSといったカスタムUIと比べても遜色ない柔軟性を持つ方向へ進化しているのは確かだ。
ただし、この新インターフェースが初期リリースに間に合わない可能性がある点は見逃せない。とはいえ、Googleが今後のアップデートで正式に導入する意志を示している以上、Android 16以降の標準体験として定着していく可能性は高いと見られる。
アプリアイコンの自由度がPixelの体験を一新するか
Android 16では、ホーム画面のカスタマイズに新たな選択肢が追加される。これまでPixelユーザーが操作できたのは、アイコンの配置やアクセントカラーの有無といった限定的な要素だったが、Beta 3では「App shape & layout」という設定項目が確認され、アイコン自体の形状を変更できるようになっている。円形やスクエアのほか、「四角いクッキー」や「クローバー」などユニークな6種類の選択肢が用意されている。
この仕様は、サードパーティ製のランチャーでは以前から可能だった機能のひとつであり、それがようやくPixel Launcherにも正式導入される流れは注目に値する。特にスマートフォンの見た目や使い心地にこだわる層にとって、アイコンの形状変更は毎日の操作に直結する変化となる。Googleがカスタマイズ性を拡張し始めた背景には、他社UIとの差別化やユーザーの細かな要望への応答があると見られる。
現時点では、この機能が初期のパブリックリリースに含まれるかは明らかになっていないが、今後のアップデートでさらにカスタムアイコンパックの導入や、個別アイコン編集といった機能が追加される可能性もある。視覚と操作の両面で、Android 16は“整える楽しさ”を強化しつつある。
ロック画面ウィジェット復活の意義と期待
GoogleはAndroid 16 QPR1(2025年9月予定)にて、スマートフォン向けにロック画面ウィジェットを再導入すると明らかにしている。この機能はかつてAndroid 4.2で導入されたものの、5.0で廃止された経緯がある。今回の復活は、iOS 16で高く評価された同様の仕組みに対する応答とも言え、タブレットでの先行実装に続き、スマートフォンにも展開される流れとなる。
ロック画面にウィジェットを配置することで、天気、予定、リマインダー、ショートカットなどをロック解除せずに確認・操作できるようになる。筆者が挙げていた例では、買い物リストやGoogleマップの検索、ChatGPTの呼び出しなど、日常のルーチンに直結する情報を即座に扱える利便性が強調されていた。
スペースが限られるホーム画面に比べ、ロック画面は意外と“未活用の資産”であり、ここを有効活用する設計は理にかなっている。以前の仕様と同じレベルにとどまらず、現代的なUI・UXと結びつけてリデザインされることが求められるが、復活の第一歩としては十分に意義深い。ユーザーのライフスタイルに寄り添う体験の拡張として、この機能の展開には期待が高まる。
Source:Android Authority