Samsungが開発中とされる新型スマートウォッチ「Galaxy Watch 8」シリーズに関し、未発表の3モデルのテスト用ファームウェアが発見された。型番「SM-L320」「SM-L330」「SM-L500」はそれぞれ、従来のGalaxy Watch 7の命名規則と一致しており、異なるサイズや構成の通常モデルと推定される。
また「SM-L500」は回転ベゼルを持つ「Galaxy Watch 8 Classic」である可能性が高いとされ、型番や流出情報がこれを裏付けている。一方で、非侵襲的な光学式血糖モニタの技術開発が進められていることも明かされており、同社幹部が今年サンノゼのフォーラムで言及していた。糖尿病予兆の検知や栄養指導との統合も視野に入れているとされ、今後の展開が注目される。
テストファームウェアから読み解く3モデルの構成と位置づけ

X上のユーザー@theordysmが発見したテストファームウェアから、サムスンがGalaxy Watch 8シリーズとして少なくとも3つの新型番を準備していることが判明した。
Bluetooth/Wi-Fi版の「SM-L320」「SM-L330」と、もう一方の「SM-L500」、およびそれぞれのLTE版にあたる「SM-L325U」「SM-L335U」「SM-L505U」が含まれており、従来モデルの命名規則を踏まえれば、前者2つが通常版の40mmおよび44mmに対応し、後者がクラシックモデルの新世代となる可能性が高い。
Galaxy Watch 7では「SM-L300」や「SM-L310」などの型番が40mm/44mm構成で展開されていたことから、今回の命名にも一貫性が見られる。また、SM-L500系の登場は、前モデル「Galaxy Watch 6 Classic」とは異なる型番である点が注目される。
特に「SM-L505U」が「Galaxy Watch8 Classic」としてGSMAのデータベースに登録されていたとの報道もあり、ベゼルを備えたクラシックスタイルが復活する見通しが強まった。これにより、ラインアップが標準モデルとクラシックモデルの二本柱になる構成が再構築されつつある。
サムスンは世代ごとに大幅な筐体設計の変化は避けつつ、バリエーションによる選択肢の広がりを重視してきた。今回もサイズ・機能別に3モデルを並行展開することで、用途や好みに応じた選定を可能にし、競合他社との差別化を図ろうとしている構図が浮かぶ。
血糖モニタ技術の進展とその搭載可能性に対する見解
2024年初頭に開催されたSamsung Healthフォーラムにおいて、同社のDr. Hon Pakは非侵襲的な血糖モニタリング技術の進展に言及し、大きな注目を集めた。光学ベースで連続測定が可能なセンサーの開発が進行中であることを明言し、糖尿病の初期兆候を予測するアルゴリズムや、栄養指導との統合にも触れたことから、ウェアラブルデバイスの次なる技術的飛躍が期待される局面に入っている。
ただし、今回発見されたGalaxy Watch 8のテストファームウェアからは、この新技術が現時点で同シリーズに搭載されることを直接示す証拠は確認されていない。加えて、革新的な健康機能は、よりハイエンドな位置づけのGalaxy Watch Ultraシリーズに優先的に実装される傾向が強く、Galaxy Watch 8では従来機能の改良やUIの最適化にとどまる可能性も否定できない。
とはいえ、サムスンが光学式血糖センサーの開発を公式に認め、戦略分野として明確に位置づけている以上、早期の製品化を視野に入れていると見られる。特にApple Watchとの技術競争が激化する中で、この機能が初搭載される製品がどのラインに属するかは、今後のブランド戦略を左右する要素となるだろう。
医療とウェアラブルの境界が一層曖昧になるなかで、Galaxy Watch 8がどこまで踏み込むかに注目が集まる。
Source:Tom’s Guide