MediaTekの最新チップセット「Dimensity 9400+」を搭載したOPPOの未発表機種、Find X8sおよびFind X8s+が、ETHチューリッヒのAIベンチマークでSnapdragon 8 Elite搭載機を上回るスコアを記録した。中でもFind X8sは12,975というスコアで、OnePlus 13の12,376を凌駕してトップに立った。
9400+はCPU性能の強化に加え、AI処理能力の向上が注目されているが、実際の使用における体感差はまだ不透明とされる。またGeekbenchのリークではCPU性能においてSnapdragon 8 Eliteに及ばない可能性も指摘されており、今後の実機比較が待たれる。
発売は4月11日が予定されており、AI分野での存在感がさらに増す可能性がある。
Find X8sシリーズがAIベンチマークで記録した突出スコア

ETHチューリッヒのAIベンチマークにおいて、MediaTek Dimensity 9400+を搭載したOPPO Find X8sおよびX8s+がトップにランクインした。特にFind X8sは12,975というスコアを記録し、Snapdragon 8 Eliteを搭載したOnePlus 13の12,376を明確に上回った。これにより、MediaTekのAI処理性能が大きく進化していることが数値として表れた格好となる。
Dimensity 9400+は従来モデルからCPUも高速化されているが、注目すべきはAI性能の向上幅である。AIベンチマークでは、機械学習や画像認識といった処理における実行効率が評価されており、端末の体験を左右する処理領域でもある。Find X8sが今回達成したスコアは、そうしたAIベースの処理において実用的な優位性を持ち得ることを示唆している。
ただし、こうした数値がそのまま日常利用における快適さに直結するかは不明であり、アプリ最適化やOSの処理設計によって体感には差が出る可能性もある。あくまでベンチマークスコアは理論的な指標の一つに過ぎず、最終的な評価は実機使用によって確認される必要があるだろう。
Dimensity 9400+の進化が示すAI重視の開発傾向
Dimensity 9400+は、標準版からオーバークロックされたCPUを搭載しており、処理能力の向上が図られている。だが今回注目されたのは、AI処理性能における大幅な進化である。AIベンチマークで他社フラッグシップモデルを上回ったという事実は、MediaTekがAI領域に重きを置いた開発方針をとっていることを強く印象づけるものとなった。
スマートフォンにおけるAIの役割は、音声アシスタントやカメラの被写体認識だけでなく、ゲーム最適化やバッテリー効率改善など多岐にわたる。つまり、AI性能が高いということは、デバイス全体の快適性や自動化の質にも関わる重要な要素となる。今回の9400+の結果は、こうした総合的なスマート体験をより高度にする可能性を示すものである。
ただし、CPU性能に関しては、Geekbench上のリークスコアではSnapdragon 8 Eliteに届かない可能性も報告されており、全体性能の均衡という点では慎重な見方も求められる。AI特化が注目される一方で、バランスの取れた処理能力が最終的な評価を左右する場面も少なくないためだ。今後は、各社のチップ設計がどこに重きを置くかが、端末の方向性に直結することになりそうだ。
Source:NotebookCheck