Nvidiaの最新ラップトップ向けGPU「RTX 5090」が市場に登場し注目を集めるなか、その性能がデスクトップ版に比べて最大53%劣るとの検証結果が明らかとなった。Zotac製のデスクトップGPUとRazer Blade 16搭載ノートPCを比較したNotebookcheckによれば、特定のゲームではフレームレートが半分以下にとどまるケースも見られた。
この大幅な性能差の要因は、TGP(総合グラフィックスパワー)の制約によるものであり、ラップトップの構造的な限界が影を落としている。一方、DLSS 4によるAIフレーム生成を活用すれば、飛躍的なパフォーマンス向上が見込めることも同時に示されている。ただしその恩恵は限定的で、購入判断は慎重な見極めが求められる。
高価格帯に位置するRTX 5090搭載ノートが、本当に「買い替えに値するか」は、ユーザーの使用環境とDLSS対応状況次第となりそうだ。
ラップトップ版RTX 5090の性能差はTGPと冷却構造が決定要因

RTX 5090を搭載したラップトップの実測ベンチマークにおいて、デスクトップ版との性能差が最大53%に及ぶことがNotebookcheckの検証により明らかとなった。特に『Dota 2 Reborn』のウルトラ設定では、ラップトップが137fpsに対し、デスクトップは291fpsと、極めて顕著な差が生じている。この差は世代交代に伴う進化として期待された性能とは大きく乖離しており、消費電力と放熱設計の限界が如実に現れた結果といえる。
鍵となるのはTGP、すなわち総合グラフィックスパワーの違いである。デスクトップ版RTX 5090は575Wから最大600WのTGPを誇るのに対し、ラップトップ版は150Wに制限されている。これにより、同一GPU名を冠しながらも実質的には別物と言える性能差が生じている。また、薄型化が進むノートPCの筐体構造上、冷却性能も制限され、フルパワーでの運用が不可能である点も根本的なハードウェア設計上の制約として機能している。
このような技術的背景から、ラップトップGPUにおいては今後もデスクトップ版との性能差が宿命的に存在する構図が続くとみられる。ユーザーは同一シリーズ名に過度な期待を寄せず、使用環境に応じた現実的な選定が求められる。
DLSS 4の導入がもたらす恩恵と価格との均衡点
RTX 5090ラップトップにおける目覚ましい性能向上は、主にDLSS 4のフレーム生成技術によるところが大きい。Cyberpunk 2077における実測では、DLSSを無効にした場合はわずか24fpsにとどまったが、DLSS有効時には77fps、フレーム生成で147fps、さらにマルチフレーム生成(MFG)を用いることで254fpsという大幅な向上が確認されている。これは物理的なGPU性能の進化というより、AIによる補完技術の成果である。
とはいえ、DLSS 4の恩恵を受けるにはゲーム側の対応が前提であり、すべてのタイトルで同等の成果が得られるわけではない。さらに、こうした高度なAI処理に支えられたフレーム増幅は「実際に描画された映像」とは異なる側面を持ち、評価の基準が変化しつつある。つまり、購入者は純粋な性能ではなく、生成されたフレームに対して高額な対価を支払うことになる。
RTX 5090搭載機の価格帯は4,500ドル以上と極めて高額であり、その費用対効果を見極める視点が重要である。既にRTX 4090搭載機を所有している場合、大幅な性能向上が望めない以上、買い替えの合理性は薄く、むしろDLSS 4に対応したRTX 5080や5070 Tiの方が、価格と性能の均衡が取れている可能性がある。選定のカギは、AI処理の恩恵をどれほど日常的に享受できるかにある。
Source:Digital Trends