インテルは、独自の18Aプロセスノードを採用した次世代CPU「Panther Lake」を2025年後半に、続いて「Nova Lake」プラットフォームを2026年に投入する計画を年次報告の中で正式に表明した。アリゾナ州における最先端ファブでのIntel 18Aの量産開始も今年後半に控えており、米国政府との連携を視野に、先端半導体の製造基盤強化を推進している。
一方で、GPU部門については公式発言が一切なく、「Battlemage」以降の展開は不透明なままとなっており、同社のグラフィックス戦略には依然として深い霧がかかっている。
Panther LakeとNova Lakeが示すインテルの技術進化の軌跡

インテルは2025年後半に投入予定の次世代CPU「Panther Lake」において、同社独自のプロセスノードであるIntel 18Aを初めて本格採用する。
この18Aは、EUVリソグラフィの進展と電力効率の向上を軸に設計されており、ファウンドリーとしての競争力再構築を目指すインテルの戦略の中核とされる。また、2026年に登場予定の「Nova Lake」は、これまでのアーキテクチャ刷新の流れをさらに推し進める次世代プラットフォームとして位置づけられている。
この流れは単なる製品展開にとどまらず、アリゾナの最新鋭ファブにおけるIntel 18Aの量産開始というインフラ投資とも連動しており、米国国内での半導体製造強化という地政学的要請にも呼応する。
米政府との連携を背景に、サプライチェーンの戦略的自立を意識した動きが加速する中、インテルは先端製造と自社設計の一体化による優位性を改めて打ち出した格好だ。プロセスノードとCPUアーキテクチャの同時進化は、製造から製品までの垂直統合を軸とするインテルならではの展開といえる。
戦略から外れたGPU部門の沈黙と見えない次の一手
インテルの年次報告では、CPUやプロセスノードに関する言及が詳細に行われた一方で、GPUに関する発表は完全に姿を消した。新任CEOであるリップ・ブー・タン氏の発言には、昨年静かにリリースされた「Battlemage」以降のグラフィックス製品や戦略に関する言及が一切含まれておらず、GPU部門の方向性は不透明感を増している。
x86 CPUと異なり、グラフィックス市場ではNVIDIAやAMDといった競合の存在感が極めて強く、インテルは市場浸透において依然として厳しい立場にある。こうした中での沈黙は、製品開発の遅延や戦略の見直しが進行している可能性を示唆している。
CPU事業に集中する姿勢が明確になるほど、GPU部門の持続的な投資と競争力維持に対する懸念は高まる。プロセスノード技術の優位性をGPUでも展開できなければ、ファウンドリー構想の説得力にも影響を及ぼしかねない。
Source:TweakTown