【記事導入部分(#情報の要約部分)】
米下院議員マージョリー・テイラー・グリーンが繰り返し購入してきたテスラ株が急落し、同議員の高リスクな投資が深刻な含み損を抱える状況に陥っている。最新の購入は2025年1月8日で、当時の株価は394.94ドルだったが、現在は253ドルと36%以上下落した。
彼女は2024年後半以降、段階的にテスラ株を買い進め、一部取引では利益が出た可能性もあるが、現在の相場では多くのポジションが損失を抱えているとみられる。さらに、2025年2月に約40万ドルを投資していたことから、議員という立場に起因するインサイダー取引への懸念も広がっている。
一方、テスラの低迷には米中EV競争やトランプ政権の政策、中国市場の販売不振、そしてマスクCEOの政治姿勢に対する消費者反発など複合的な要因が影響。Stifel社は長期的には強気を維持しつつも、目標株価を引き下げるなど、市場の先行きには不透明感が漂っている。
テスラ株への執拗な投資と損失の実態

マージョリー・テイラー・グリーン議員は2024年9月から2025年3月にかけて、テスラ株を複数回にわたり取得し続けてきた。その購入価格は210.60ドルから394.94ドルと幅広く、最新の購入は2025年1月8日に行われた。取引額は各回ごとに1,001ドルから15,000ドルの範囲にとどまるが、合計すれば相当額となる。
テスラ株は一時期上昇した局面もあったが、2025年3月時点では36%以上の下落を記録し、現在は253ドル台に沈んでいる。この下落によって、グリーン議員が保有するポジションの大半が損失を抱えていると見られており、彼女の投資判断は厳しい評価に晒されている。Stifel社の最新レポートではテスラに対する「買い」評価が維持された一方で、目標株価は474ドルから455ドルに引き下げられ、短期的な業績悪化が示唆された。
議員という公的立場にありながら、ここまで頻繁に株式取引を行う姿勢そのものが異例であり、米国内でも注視の対象となっている。とりわけ、テスラのように政治や規制の影響を受けやすい企業への集中的な投資は、情報アクセスの優位性を活かした投機的行動と受け取られる余地がある。
インサイダー取引の懸念と市場への波紋
グリーン議員は2025年2月にだけで約40万ドル相当の株式を購入しており、この積極的な取引姿勢に対しては、インサイダー取引を巡る疑念が浮上している。米議会では議員の株取引を巡って倫理的な議論が長らく続いており、彼女のように政治的影響力の大きな人物が市場に介入することは、公平性の観点から問題視されてきた。
グリーン議員は、国防やエネルギー政策に関わる立場にあり、テスラのように国家の政策変更や国際貿易の影響を直接受ける企業への投資には、情報の非対称性というリスクが伴う。これにより、市場関係者や有権者の間では、取引の正当性を疑問視する声が広がっている。特にドナルド・トランプ前大統領による新たな関税政策の影響がテスラ株に及んでいる中での購入タイミングが、一部からは注目されている。
政治的立場を背景にした市場参加が継続されれば、今後も規制強化や議会内での制度改革を求める動きが加速する可能性は否定できない。市場の信頼性を損なうような動きが続けば、金融政策や投資環境そのものに対する市民の不信感が高まることも懸念される。グリーン議員の動きは、単なる個人の損失にとどまらず、制度の在り方そのものに一石を投じる事例となっている。
Source:Finbold