Vivoが次期フラッグシップ「X200 Ultra」を発表し、Appleの未発表モデル「iPhone 16 Pro Max」との動画安定性比較映像を公開した。走行中の映像では、X200 Ultraの手ブレ補正性能が際立ち、Vivoが映像品質で自信を見せる内容となっている。
本機は「全焦点」光学式手ブレ補正(OIS)を背面カメラ3基すべてに搭載し、加えて4K/120fpsや10bit Log録画など、プロ仕様の映像機能を網羅している点が特徴である。シンガポール市場への投入可否は依然不明だが、高級スマートフォン市場における競合OPPOやXiaomiとの真っ向勝負が現実味を帯びてきた。
全焦点OISと4K/120fpsが示すX200 Ultraの技術的飛躍

Vivo X200 Ultraは、背面の全カメラに「全焦点」光学式手ブレ補正(OIS)を搭載するという、現行のフラッグシップ機では類を見ない仕様を打ち出した。この技術は、イメージセンサー上のすべてのピクセルがオートフォーカスに関与する仕組みで、従来の中央集中型のAF方式とは一線を画す。
これにより、ブレの少ない高精度な撮影が可能となり、動画のみならず静止画の描写力にも大きな影響を及ぼす。また、4K/120fpsの高フレームレート動画撮影や、4K/10bit Logによる映像編集耐性の高さは、スマートフォンの枠を超えた映像制作を現実的な選択肢とする。特にLog撮影対応は、露出と色域の自由度を広げ、編集時にプロ用カメラに近い階調表現を可能にする仕様である。
これは単なる画質の競争ではなく、Vivoが撮影後のワークフローまで視野に入れていることの表れといえる。このような技術の集積は、Vivoがカメラフォン市場の再定義を狙っている兆しと受け取れる。競合がスペック表上の差別化にとどまる中、X200 Ultraは“使える”性能への踏み込みを示した点で、今後のハイエンド機の開発方針にも一定の影響を与える可能性がある。
Appleとの正面対決が意味する市場戦略の転換点
Vivo幹部の韓柏霄氏がWeiboで公開した比較映像には、Appleの未発表モデル「iPhone 16 Pro Max」との直接的な対比が映し出されていた。特に走行中の撮影における手ブレ抑制の差が強調され、X200 Ultraの安定性が視覚的に裏付けられていた。ティーザーという形式ながらも、競合機を名指しし優位性を誇示する内容は、中国メーカーのマーケティング手法においても異例である。
Appleは長らくブランド力とユーザー体験で優位を保ってきたが、Vivoはその牙城にスペックと技術革新で切り込む構えを見せている。あえて未発表モデルを引き合いに出した背景には、X200 Ultraの完成度に対する自負だけでなく、消費者の期待を先取りして話題性を高める意図も透けて見える。市場の関心を先制的に獲得する狙いは、製品投入前の戦略として一定の効果を発揮しうる。
もっとも、このような比較が実際の販売動向に直結するかは未知数である。ブランドへの信頼、エコシステムとの親和性、そして市場への投入タイミングが左右するため、スペック競争の先にある「体験価値」の訴求が鍵を握ることは間違いない。
VivoがこのままiPhoneと真っ向から張り合う路線を採るのであれば、今後は製品単体ではなく、ユーザーとの関係性構築を含めた総合戦略が問われる局面に入る。
Source:Tech Edition