2025年3月のコモディティ市場は、ドル安や債券利回りの変動を背景に資源・エネルギー分野で顕著な値動きを見せた。中でもロッテルダム石炭が12.50%上昇し、資産クラス全体で最大の伸びを記録。COMEX銅先物も10.69%の上昇で史上最高値を更新し、3月26日には5.3740ドルを付けた。金は月間8.82%上昇し、3月21日に3,162ドルの過去最高を記録。銀も9.89%の上昇で抵抗線を突破する兆しを見せた。
一方、FCOJとココアがそれぞれ19.14%、13.39%下落し、ソフトコモディティの中で大幅安。穀物は全体的に軟調で、トウモロコシや小麦が下落基調。対照的に動物性タンパク質は堅調で、牛や豚の先物が上昇。エネルギー価格も総じて強含みで、原油や天然ガスが反発を見せた。
地政学的リスクや米国の政策動向が市場のボラティリティを高める中、トレーダーは需給と価格動向の変化に対する柔軟な対応が求められる。
金属市場の急伸と背景にある政策要因

2025年3月のコモディティ市場では、銅と金が主役を演じた。COMEX銅先物は月間10.69%の上昇を記録し、3月26日には1ポンドあたり5.3740ドルと史上最高値を更新。金も3月21日に3,162ドルを付け、月末には3,125ドルを超える水準で推移し、8.82%の上昇率となった。
これらの上昇は、トランプ政権の再登場により再び浮上した関税政策への市場の反応が背景にある。特に欧州から米国への金属の移動が活発化し、先物市場の需給バランスが引き締まったことが、価格の急伸に拍車をかけたと見られる。
この動きには、ただの供給制約だけでなく、金融資産としての金属への再評価という側面もある。金はインフレヘッジとして、銅は脱炭素インフラへの需要増を見越した中長期的な需要シナリオの一環として注目されている。これらの金属に加えて、副産物である銀の上昇(9.89%)も目立ち、35ドル台のテクニカル抵抗を一時突破する場面も見られた。銀に対する中央銀行からの支援は限定的である一方で、産業用途の拡大が需給のひっ迫要因となっており、今後の市場動向を占う上でも注目に値する局面にある。
軟調な穀物と急落するソフトコモディティが示唆する需給構造
3月のコモディティ市場で目立った下落を示したのが、FCOJ(フローズン・コンセントレート・オレンジジュース)とココアである。前月までに記録的な高値を付けていた両者は、FCOJが19.14%、ココアが13.39%と急落。いずれも依然として歴史的な高水準に位置しているが、この価格調整は「高値が薬になる」という商品市場特有の供給反応を映し出している。供給側の増加が価格反転を招いた構図は、今後他のコモディティにも波及する可能性を示している。
一方、穀物市場は軟調に推移。5月限のトウモロコシが2.61%、大豆が1.07%、小麦が3.37%と下落した。2025年の作付けが本格化する中で、需給の均衡が供給過多に傾くとの見方が広がった結果とされる。とりわけ、小麦においては国際的な供給ルートの安定が価格の下押し要因となっており、地政学的リスクの後退も短期的には弱気材料として作用している。
今後は、米国の春から夏にかけてのドライビング&グリルシーズンが、穀物と連動する肉類やエネルギー価格に影響を与える可能性がある。穀物市場の軟調は一過性の調整局面に過ぎないのか、それとも中長期的な供給過多を示唆する兆候なのか、市場関係者の注視が続いている。
Source:Barchart.com