ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイの株式ポートフォリオ約2900億ドルのうち、実に37%がアップルとアメリカン・エキスプレスの2社に集中していることが明らかとなった。アップルは時価総額3.36兆ドルを誇り、配当利回りは控えめながら、年間3億ドルの収益をバークシャーにもたらしている。
一方、アメックスは年会費モデルやクローズド・ループ構造を武器に安定した収益基盤を築き、富裕層や若年層の支持を集めている。多くの投資家に分散を勧めるバフェットがあえて集中投資を行うこの2社は、バークシャーの収益と安定性を支える中核的存在であると位置づけられる。
アップル株に3億ドルの配当収入 売却進む中でもなお最大の保有先に

バークシャー・ハサウェイは2024年初頭からアップル株を6億1,550万株以上売却し、保有比率を約67%引き下げたが、それでもなおアップルは同社の株式ポートフォリオの中で最大の比率を占めている。2025年4月時点での保有株数は約3億株に上り、1株あたり年間1ドルの配当から推定される年間配当収入は約3億ドルに達する。アップルは2012年に配当を再開して以降、毎年のように増配を重ねており、長期的な安定収益源として機能していることがうかがえる。
注目すべきは、配当利回りが約0.5%と市場全体と比較しても低水準であるにもかかわらず、バフェットがこの銘柄に高い信頼を寄せてきた点である。アップルの時価総額は約3.36兆ドルで、世界最大の上場企業としての地位を維持しており、サウジアラムコに次ぐ世界第2位の純利益を上げた実績も持つ。これらの要素は、同社の株価が割高と判断された場合であっても、収益基盤の強さとブランド力が持続的な投資価値を示していると解釈される要因となる。
アメリカン・エキスプレスの年会費モデルと富裕層戦略が収益を押し上げる
アメリカン・エキスプレス(Amex)は、他の大手クレジットカード会社とは異なる独自のビジネスモデルを築いている。2024年第4四半期において、同社の年会費収入は前年同期比で19%増加し、売上全体も10%増を記録。これは新規会員のうち70%が年会費付きカードを選択したという統計とも一致し、収益の安定性を裏付ける結果となっている。また、1株あたり利益(EPS)も16%増と、利益成長が堅調に推移している。
Amexの顧客基盤は高所得者層が中心で、旅行やエンタメなどへの高い支出傾向が、経済変動時でも売上を下支えする構造となっている。また、同社のクローズド・ループモデルは、銀行機能とカードネットワークを自社で完結させる仕組みにより、純金利収入の拡大も実現しており、2024年には前年比18%増の40億ドルに達した。加えて、ミレニアル世代やZ世代がAmex最大の消費者層となっており、同社の成長軌道は単なる高齢顧客への依存に留まらず、将来的な持続性を備えたものであると捉えることができる。
Source:The Motley Fool