MicrosoftがWindows 11に続き、Microsoft 365でもユーザーの選択肢を狭める動きを見せている。Neowinの報告によれば、「新しいOutlook for Windows」アプリが標準搭載されるよう方針が変更されたが、これに対しIT管理者やシステム担当者から批判の声が続出している。
Redditの「sysadmins」サブレディットでは、「New Outlook is still hot garbage」という投稿が2000件以上の支持と400件近いコメントを集め、その多くが新アプリの使いにくさや不具合への不満で占められている。Microsoftは改善に取り組んでいるが、現時点では従来のクラシックOutlookを支持する声が依然として優勢だ。
Redditで炎上した新Outlook 2000超の支持と共感が示すユーザーの限界点

Microsoftが提供する「新しいOutlook for Windows」に対する不満が、Redditのsysadminsコミュニティを中心に爆発している。「New Outlook is still hot garbage(新しいOutlookは依然としてクソ)」という投稿は、投稿から1週間で2000件以上のアップボートと約400件のコメントを集め、圧倒的な共感を呼んでいる。投稿者は「内部メールを送ろうとしたら間違ってRedditに投稿された」という皮肉な文面で締めくくっており、ユーザー体験の悪さが冗談に昇華されている点も印象的である。
こうした反応の背景には、Outlookの操作性や安定性に対する不信感が色濃く影を落としている。MicrosoftはPSTファイル対応の拡張やオフラインモードの改善などを進めているが、従来のクラシックOutlookに慣れたユーザーにとって、新バージョンは「使いにくく不安定な存在」と映っている可能性がある。特に、メールという日常的で業務に直結するツールにおいて、小さな操作の違いや動作のクセはストレスとなりやすい。今回のRedditでの騒動は、単なる一部の不満というよりも、多くのIT管理者や実務ユーザーが感じている根本的な違和感を浮き彫りにしているといえる。
デフォルト導入の方針変更が引き起こす強制感とその反発
Neowinの報告によると、Microsoftは「新しいOutlook」をWindows向けのデフォルトアプリとして導入する方針を正式に確認した。これにより、Microsoft 365を新たにインストールする際、ユーザーの選択を挟むことなく新Outlookが自動的に導入される構図となる。この動きに対して、IT系フォーラムや技術系掲示板では「クラシックOutlookを使い続けたいのに」「無理やり置き換えられるようだ」といった声が多く見られ、選択の自由が奪われたと感じる人が少なくない。
Microsoftは過去にも、Windows 11のインストール条件にMicrosoftアカウントとネット接続を強制するなど、ユーザーの裁量を狭める仕様変更を繰り返してきた。今回のOutlookに関しても、レジストリ操作や非公開の回避策を使わなければ従来の利用スタイルを維持できない点に、抵抗感を覚える利用者は多い。技術的には回避策が存在していても、それを前提とする設計はフラストレーションの温床となる。選択の余地を明示的に示さない今回の仕様変更が、ユーザーとの信頼関係をさらに損ねることになりかねない。
Microsoftの改善努力とそれでも残る“クラシック志向”
Microsoftは新しいOutlookに対して、機能面の強化を少しずつ進めている。具体的には、長らく非対応だったPSTファイルへの対応が追加され、オフラインモードの利便性も段階的に向上している。しかし、それでも多くのユーザーはクラシックOutlookに留まり続けており、評価の逆転には至っていないのが現状だ。この差を生む要因の一つとして、UIの変化に対する慣れの問題が挙げられる。長年培った操作の流れが断ち切られることで、心理的な抵抗が発生しやすくなる。
また、新OutlookはWebベースでの構造を色濃く反映しており、その軽快さやレスポンスの面でまだクラシック版に及ばないという指摘も存在する。メールは瞬間的な反応や直感的なナビゲーションが求められる場面が多く、わずかな遅延や予期しない動作が不満を引き起こすきっかけになり得る。Microsoftが方向性を転換する可能性は低く、今後はユーザーの要望と企業の戦略がどこで折り合いをつけられるかが注目される。完全な移行が実現するまでには、まだ相当な調整と信頼の積み重ねが必要とされるだろう。
Source:Neowin